バツ丸のエンタメ問答

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CDレビュー~こんなアホな(=凄すぎる)音楽聴いたことない:恐るべしインドネシア人

●Discus 「...Tot Licht!」 95点

ジャンル:プログレ プログレメタル シンフォニックプログレ ジャズ ガムラン ミクスチャー ハードロック・・・もはや形容不能のごった煮音楽 

tot.jpg
amalogo111.jpg
(2004/01/01)

1.System Manipulation
2."Breathe"
3.P.E.S.A.N.
4.Verso Kartini - Door Duisternis Tot Licht!
5.Music for 5 Players
6.Anne
7.Misfortune Lunatic


<注意点>

1・とにかく音楽に節操と落ち着きがなさ過ぎるので、人によっては受け入れられないだろう
2・男性ボーカルも結構入っている
3・唐突に入るガムラン!!?




このブログをご覧になっている方は、恐らくその殆どが日常的に音楽を聴いておられる方であろう。さて、ところで聴いている音楽の国籍はいったいどれくらいになるだろうか。日本は当然含むとして、洋楽ポップスなどに関心があれば、アメリカやイギリス、北欧諸国が入るだろう。メタルやクラシックが好きであれば、ヨーロッパの多くの国家が入る。ラテンが好きであれば南米諸国も入るが、それでも世界の国の数を考えると、大した数にはならない。自分も家の中のCDを漁って数えたが、せいぜい20数カ国しかなかった・・・。それでも多いほうだとは思うのだが・・・。

個人的に海外音楽の嗜好が、メタルやプログレ中心になっていることから、得てしてヨーロッパ圏、特に白人中心のそれに偏るのは必然である。やはり最高のメタルやプログレというものは、ヨーロッパやアメリカといった国出身の名アーティストにあると今でも思っている。もちろん、東南アジア諸国のアーティストの作品を聴くなどという選択肢は、はなからありえるはずもなかった・・・。

だが、傲慢さと偏見に満ちた私の考えをぶっ潰すアーティストが登場した。今回紹介するインドネシアのプログレグループ、「Discus」である。今作はその彼らの2ndアルバムであり、既にプログレマニアの間において伝説的な名盤として称されている作品である。その評価に嘘はない。「インドネシア」といえば、大学の音楽の授業で聴いた「ガムラン」、一般常識として知っている「ジャワ島をはじめとした南国の観光国家」「イスラム国家」「鉱物資源が豊富」といった安直なイメージしかわかない私のちんけな脳みそをいとも簡単に且つ完全に吹き飛ばし、「インドネシアのプログレは素晴らしい」との考えを植えつけるに十分すぎる作品であった。


音楽ジャンルは、上記にあるようにプログレとなる。だが、こういった音楽性を誉める際の上等文句となっている「斬新」「前衛的」といった言葉すら、このグループが奏でる音楽性を表現する上では、余りに生易しすぎる。それは今作の中でもかなりの屈強さを見せる1曲目で早証明される・・・。

この1曲目、とにかく曲展開がイカれまくっている。手拍子によるガムランの演奏と、男性ボーカルによる「お経を読んでいるかのような詠唱」によってはじめられるが、その後は唐突にキング・クリムゾンばりに変拍子を多用しまくったテクニカルなジャズロックと、初期のドリームシアターのようなシャープでスリリングで力強いギター&キーボードの演奏とが渾然一体となった屈強無比の音楽をまざまざと見せ付ける。かと思えば、Mr.SiriusやRenaissanceのボーカル並の美声と歌唱技術を持つ女性ボーカルによるシンフォニック・叙情派プログレ的曲展開となり・・・。かと思えば、間髪おかずにミクスチャーバンドの男性ボーカルのような歌唱とこれまたお経のような詠唱が渾然一体となり・・・。その後はスティーブン・タイラー(エアロスミス)ばりのしゃがれた声での力強い歌唱と、ラウドなギターによる豪快でファンキーなハードロック、女性ボーカルによる余りに美しいシンフォニックプログレ、バカテクによるプログレッシブメタル、牧歌的なガムランが脈絡もなく目まぐるしく展開され、頭の中で整理がつく前にあれよあれよと言う間に9分20秒の演奏時間が終わりを迎える・・・。

3曲目では初期のRenaissanceを髣髴させる男女混声ボーカルとアコースティックギターによる郷愁感あふれるフォークロックを聴かせ、4曲目では同じくRenaissanceの「シェラザード夜話」収録曲のような幻想的な美しさとスケールの大きさのある「ファンタジックプログレ」を聴かせ、5曲目においては、エディ・ジョブソン在籍時のCurved Airのような、「薬入ってんじゃないの」と突っ込みたくなる、「聴いていて気持ちが悪くならずにはいられない」奇怪なバイオリンフレーズをコレでもかと聴かせ続ける・・・。最終曲は複雑な展開をする大曲プログレバラード・・・。

もう、常軌を逸しているとしか言いようのない「ごった煮音楽」のオンパレード。プログレを構成するであろうすべての要素が今作に詰まっていてメルトダウン寸前。楽曲をまとめるだの、アルバムをまとめるだのといった考えは微塵も感じ取れず、ひたすら好きなようやっていたら「こんなん出来ちゃったよ。聴いてみ?」になったとしか思えないぐらいの破天荒な音楽性・・・。プログレ四天王や、Renaissanceをはじめとした西欧圏のプログレ名アーティストの作品にある深遠さや知的さ、奥深さとは無縁であるが、こういった作品が束になっても敵わない「ただただ圧倒されるだけのほとばしるエナジー」や「痛快さ」、そして「インドネシアやインドネシア音楽に対する深い愛情」に満ち満ちている。

このことが、ひたすらバカテクで散漫極まりない音楽であるにも関わらず、通して作品を聴き続けることが出来た一番の理由となっているのだろう。また、暴れ狂う楽曲を作りつつも、バカテクでそれをねじ伏せた個々のメンバーの演奏技術にもただただ驚くだけ。いったいどれだけ練習すればこれほどの演奏が出来るようになるのだろうか。女性ボーカルも、叙情派プログレの名女性ボーカルと比べても何ら遜色ないくらいに上手いし、声も美しい。よもやインドネシアから、プログレ大国であるイギリスやイタリアの名アーティストの名盤に匹敵する作品が出てこようとは・・・。


ただ、「節操や落ち着き」とは全く無縁の音楽性が故に聴きづらい点があるのは否めない。人によってはマイナス評価にもなるだろう。
聴いていて感動するというよりも、余りに凄すぎて・理解不能で「苦笑」してしまう「偉大なるアホ音楽」とでも言うのが、今作に対する正直な感想。

しかし、プログレ好きの人、至高の音楽を追い求めている人であるのなら何が何でも聴いて頂きたい作品。本当に今作は凄い。だが、現在は入手がかなり難しいようだ。実に嘆かわしい・・・。


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2006/03/27 00:39|アルバムレビュートラックバック:1コメント:8

コメント
苦手のはずのハードな展開が気にならない
ハードなサウンドでやや変態的な、私自身あまり得意ではない
部類なのになぜか最後まで無理なく聴けてしまった唯一の作品ですね。
1曲目の女性ボーカル(ノニ)が展開されるところ、嵐の海を抜けてやっと太陽が現れた、というような感覚があって清々しいです。
(またすぐ変化しますが)

今はガーデンシェッドでしか手に入らないですが、国内版の+1曲の
ボーナストラック版はどこも売り切れで入手が出来ないですね。残念。

ディスクス、くらいでしょうか、お送りした中で荒々しく変化する作品は。
(Chronicle 2ndの7曲目から、ハットフィールドノースの9曲目、
キャラヴァンの5曲目も十分を超える大作で変化には富んでいますが
荒っぽくは無いですし)

お国柄、音楽事情も様々で、私もまだ聴いたことは無いですが
グリーンランドのプログレや南アフリカのプログレもあるようです。

あ、南米、北欧、東欧には男声ボーカルが苦手でなければよい作品が(ハンガリーとオランダ、ブラジルの)あります。
(ソラリスというバンドとコーダとサグラッドいう3バンド、
80年代最高のプログレシンフォとされているバンドです。)
サグラドなんかは雄大なサウンドに女性ヴォーカルと美しい
ヴァイオリンが展開されていくといったシンフォ好きなら是非という
作品であります)
いずれプログに登場すると思います。
しばらくはブリティッシュフォークの紹介の予定です。

私は聴く作品に関して邦楽へ少し復帰しようとリハビリがてら、
今は岡崎律子さんのりッツ・ベリーフィールド、新井昭乃さんの
鉱石ラジオを聴いています。
鉱石ラジオが安かったのでちょうど良く、です。
(オリビアさん、よろしければお願いします。)
凛 綺羅 #-|2006/03/28(火) 21:56 [ 編集 ]

詳しすぎ!!
Discusは本当に凄すぎましたね。しかし、それほど古い作品ではないのに品切れとは残念です。

カンタベリー系は今のところまだなじんでいないというのが本音で。もう少し聴いてみないと何ともいえないですね。

プログレとかメタルにはまりだすとキリがなくなります。サグラドは某サイトでも絶賛のようで。レビューも楽しみにしています。

OLIVIAさんはミクスチャー系とハード何ですがよろしいでしょうかね?
他にもご希望あれば遠慮なく申し付けてください。

お送りするのは、今仕事忙しいので週末か来週になるかもです。すいません。
バツ丸 #-|2006/03/29(水) 00:21 [ 編集 ]

買いました
>凛 綺羅 さんへ

PFMの幻想物語とこのヴァシュティ・バニアンさんの1stアルバム買いました。両方ともすばらしい作品ですが特にPFMが凄すぎ。これは四天王かそれ以上の作品ですね。100点つけられそうです。

お勧めいただきありがとうございます。

バツ丸 #-|2006/03/29(水) 19:32 [ 編集 ]


P.F.Mはファーストはもちろん素晴らしいです。
そして2作目ではもう少し洗練された作風になっていますよ。
(PFMについて、あちこちでいわれる、1stと2ndは両方必聴、
幻の営巣をいれて完璧とされるのはその完成度ゆえの事だとか)

PFMはユーロロックの開祖といわれていますが、同じく、
イタリアの作品におけるもう一つの巨人に
「バンコ・デル・ムトゥウ・ソッコルソ」というとてつもないバンドが
ありますがやはり必聴だと思います。
(PFMと同時期のバンドで3rdまでが素晴らしく、PFMに匹敵します)

ヴァシュティは間違いなく最上級の作品に違いないと思います。
ほんの数種の、電気を使わない、リコーダーやマンドリン、
アコースティックギターなどの素朴な楽器とヴォーカルだけでも
十分に美しい作品ができるという証明で、70年代だからこそ
生まれた作品といえると思います。ジャケットもいい味を出していて
これぞ田舎の、というセピア長の雰囲気を出していて素晴らしい。
今のところ、様々なトラッドを聴いていますが、女性ヴォーカルもので
ヴァシュティが一番だと思います。
#-|2006/03/29(水) 21:16 [ 編集 ]

タイトル書き忘れた
すいません。

さて、マタよろしければ何かお送りできますがよろしければ。
プログレ、シンフォになります。
(今は昔プログレっぽい邦楽はと言うことで買った川本真琴の
2ndアルバムのゴブルディクークを聴いておりますが、
たしかに普通ではないしプログレに通じる部分が見えます。
興味深い作品です。ファーストま楽曲のいくつかは結構よく出来た
作品には違いない、全体的には、採点するなら70から85点の点数と
いう程度の出来ですが。2ndは1stに比べればかなりおかしいです)
凛 綺羅 #-|2006/03/29(水) 21:23 [ 編集 ]

こちらは
> 凛 綺羅さんへ
PFMは2ndもほしいですね。イタリアンプログレ最高峰と言われる理由がわかりましたよ。オパス・アヴァントラもようやく入手。しかし、これはプログレどころではないくらいにイカれてますね。ついていけない感あり・・・。

バンコもとある筋から入手しました。

ヴァシュティに関しては、あのシンプルさや押しつけがましさのなさがいいですね。シンプルで音楽の根源的魅力を感じます。

トラッド系統では、最近入手したMellow Candleの「Swaddling Songs 」がとてもお勧めですが、お持ちでしょうか?

オリビアさんと合わせてお送りします。あと大竹佑季さんも入れときますね。

バツ丸 #-|2006/03/31(金) 10:58 [ 編集 ]

ありがとうございます。
メロウ・キャンドルは紙ジャケを最近オークションで入手しました。
同じくチューダロッジも。
他のCDが多くてまだ聴くことが出来ておりません。
トラッドでお薦めするのは(個人的にヴァシュティに告ぐ作品と
考えている)トレイダー・ホーンというグループの「朝の光の中で」
という作品です。
夢みごこちという表現がピタ利の作品で、男女混声ですが良い
作品だと思います。

>>オパス・アヴァントラ
ひとかたのジャンルではくくれないすさまじい音楽性で好き好みは
分かれる所だと思います。1作目は特にそうで、華やかな部分は
どこまでも美しく、前衛的な部分はなかなかとっつきにくい。
そんなオパス・アヴァントラも2作目以降は随分おとなしくなっています。

バンコは私もようやくサードを入手できそうです。
1stの大曲は力強く、ヴォーカルも熱唱するタイプの熱い作品でしたが
演奏力や楽曲がスバTらしいので気になりません。

お給料が入ったところで早速CDをたくさん注文していますが
しばらく聴けそうに無いです。忙しい…

こちらからもあまっている物でよければ送りします。
(紙ジャケを買ったためにもう聴かないプラケース輸入版プログレとか)
凛 綺羅 #-|2006/04/01(土) 00:11 [ 編集 ]

CD代が・・・
>凛 綺羅さんへ

凛 綺羅さんの影響もあって、最近CD買いまくってお金が・・・。

しばらくは無理そうです。レビューもたまっているので来週はレビュー消化週間として書いていくつもりです。

オパス・アヴァントラはCurved Air以上のイカれ具合でびっくりしましたね。今まで聴いてきた音楽の中でも最高のイカれ具合ですよ。

がんばって聴きます。
バツ丸 #-|2006/04/01(土) 18:47 [ 編集 ]

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エンドレスバトン
突然で申し訳ありませんが、「エンドレスバトン」を受け取っていただけますか?内容とルールはリンク先の記事にあります。・・・すっごい長いやつなので、ネタ切れの時にでも使ってやってください。
Myつれづれ。 2006/03/27(月) 14:59

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