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CDレビュー~やはり宇多田は天才だった~

●宇多田ヒカル 「ULTRA BLUE」 97点

ジャンル:J-pop プログレッシブロック デジタルプログレ


amalogo111.jpg
(2006/06/14)


1. This Is Love
2. Keep Tryin'
3. BLUE

4. 日曜の朝
5. Making Love
6. 誰かの願いが叶うころ
7. COLORS

8. One Night Magic
9. 海路
10. WINGS

11. Be My Last
12. Eclipse(インスト)
13. Passion


<問題点・注意点>

1・もはや洋楽ポップスでもR&Bでもない
2・「COLORS」や「誰かの~」の収録は必要だったのだろうか?
3・「COLORS」だけ音質や音量バランスが変
4・男性とデュエット曲である8曲目はいらなかったかも


かねてから予想したとおり、宇多田のニューアルバムである今作はとんでもない出来となりましたね。今年屈指どころか歴史的に見ても名盤だと思います。まさかFayrayの座を脅かすものが出てこようとは・・・。


エンターテイメント業界における「優秀な人間(秀才)」と「天才」との決定的な違い・・・。それは、いくつかあるだろうが、総じて「時代や世俗流行に左右されない且つ、代替不可能な圧倒的な魅力と資質があるかどうか」であると考える・・・。

彼女はこのことをデビュー当初から痛感させてくれたまごうことなき「天才」であるが、一方で、その資質を余すことなく1枚のアルバムに収めることができていないという、如何にも「天才っぽいムラッけ」をも発揮し続け、私を失望させ続けてきた。その最たるものが全米デビューアルバム「Exodus」である。

しかし、ボロクソの評価をしたこの作品から約2年、邦盤だとちょうど4年の月日を経て発売された最新作である今作は、「宇多田」に対して今まで抱いていた不満を完全に払拭すると共に、「潜在能力を解放した天才が如何に凄いか」をまざまざと理解させられる「名盤」ですら思う。デビューから8年・・・、長かった。


作風は往年の洋楽ポップス路線を継承してはいるものの、そこにあった「R&B」色は殆どなくなっている。変わりに今作を支配しているのは、前衛的な打ち込みサウンドや幻想的なアコースティックサウンド、日本的な和の旋律を介した「プログレ・デジタルプログレ」とも言うべき音楽性である。

今作において最も賞賛されるべき点は、一言で「プログレ」「デジタル・プログレ」と言えど、その影響元が判然としないことである。キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、ジミ・ヘンドリクスといったアーティストからの影響を露骨に感じるFayrayや、ピンク・フロイド、ZEPからの影響を感じさせる新居昭乃といった今作の宇多田と接点があるであろう音楽をやっているアーティストとは実に対照的だ。

特に凄まじいのが、歌メロであろう。およそカラオケで歌いこなすのが不可能と思えるぐらいの複雑で変則的且つ鋭利な展開を見せているだけでも驚愕であるが、それ以上に通常のポップス・ロックと同等かそれ以上のキャッチーさすら見せている点である。これは他のアーティスト、特にプログレやアンビエントなデジタルポップといった前衛的な音楽をやるアーティストにはあまりない、宇多田ならではの確固たるオリジナリティーと言えるだろう。

もちろん、かねてよりあった「字あまり的」な不思議な言葉のはまりや、天然のヴィブラートと言うべき音の揺れのある歌唱も顕在で、こういったものがさらに楽曲の質を高め、世界観を補完している。


デビュー当初より(シングルにおいて)優れた商業音楽を作っていたこと。母親藤圭子から受けたであろう演歌的な情念歌唱。そして、全米アルバムで積極的に取り組んだデジタルサウンドに、シンプルさの追求でたどり着いたアコースティックサウンドなど、今までの彼女の活動で培ってきた経験や資質を努力により一層進化・融合させたことが、今作という一つの「見事な形」を生み出した。いや、そんなものではなく、彼女の潜在能力が一気に爆発したと言うべきか。

自らが殆ど手がけたという、アンビエントなデジタルサウンドにアコースティクロックや民族音楽の音色を高度に融合させた編曲もお見事。1曲目や13曲目を聴くに、「Exodus」収録曲、特に表題曲の進化・延長線上にあると言える。今にして思えば、アメリカでの活動も無駄ではなかったということか。

また、楽曲のバランスや多様性も素晴らしい。前半は1・2・5曲目といったデジタルサウンドが多目の比較的キャッチーな曲でまとめ、中盤は「One Night Magic」を境に後半はしっとりとし且つ壮大で前衛的なプログレ的バラード曲中心の構成へと一気になだれ込む。商業性と芸術性が高度に両立している。

もはやそこには、「シングルはよかったけどアルバムオリジナル曲はね・・・」や「ラスト○曲が・・・」といった過去のアルバムにあった宇多田の問題は微塵も感じられない完璧な構成。全体通して非常に高水準であるが、特に冒頭4曲と最終3曲の圧倒的な流れには体がしびれた・・・。単曲でも素晴らしい収録曲の数々が、集まることによりさらに魅力を増している。


間違いなく宇多田の最高傑作と言うべきアルバム。それどころか、21世紀最初の10年における屈指の名盤だと思う。「21世紀型のニュー・デジタル・プログレを体現した」言ってもいいのではないだろうか。本当に陳腐なれど、理屈ぬきで「天才的」な彼女の資質が故に可能となった作品としか言いようがない。

ただ、本当は「志向レベル」と位置づけている98点以上の点をつけたかったのだが・・・。そうしなかったのには、上記にあるように「COLORS」と「誰かの~」の収録と、男性ボーカルとのデュエットである8曲目の存在に少し疑問が生じたからである。しかし、高評価した曲の数に関しては、今作以上の点数をつけた作品に匹敵する。


はっきり言って今作が何枚売れるかとか、世間からどのような評価を受けるとかなんてさして興味がない。自分にとって生涯大切にすべき名盤、ただそれだけ。Fayrayと並び、境界を越えし者がここに・・・。










・アーティスト評価
歌唱力9 ()
作曲10 ()
編曲10 ()
独創性10 ()
安定性9 ()
10 ()
総合10 ()
熱中度10 ()

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2006/06/15 00:56|アルバムレビュートラックバック:2コメント:8

コメント
リニューアル宇多田!
バツ丸さん、お久し振りです!


やはり、名盤入りですね( ̄ー+ ̄)ニヤリッ
私はギザ系にはまる以前から宇多田さんはかなり好きだったのですが、この一枚でまた熱が上がりそうです。以前の宇多田さんは素晴らしい出来のシングル曲に対し、どうしてもアルバムオリジナル曲が見劣りしていましたが、本作はアルバム曲の完成度も文句なし!ヒッキー完全復活!というより、生まれ変わったといった方がいいですかね。

私にとっても宇多田さんのアルバムで初めての名盤入りしそうです!
凛@そろそろブログ復活? #-|2006/06/15(木) 22:45 [ 編集 ]

はじめまして
2年くらい前から×○さんのレビューをずっと見てました!
宇多田さんのニューアルバム、最高傑作ですよね
今回は本当に素晴らしい・・・買って良かった。
#-|2006/06/16(金) 00:19 [ 編集 ]

失礼ですけど・・・
>上記投稿されたかたへ

はじめまして。書き込みしていただいて何ですけど、その際には少なくともハンドルネームを書いていただくようお願いします。ネットの書き込みにおける最低限のマナーだと思いますが・・・。

それと、私は「バツ丸」ですので。お気をつけ下さい。

宇多田さんのニューアルバムは本当にすばらしいと思います。文字通り名盤入りです。買ってよかった、聴いてよかったと心から思えますね。

バツ丸 #-|2006/06/16(金) 01:11 [ 編集 ]

進化どころではないです。
>凛さんへ
予感はありましたが、その通りの名盤入りとなりました。いや、凄いですよ、今作は。今までにあったアルバム曲とシングルとの落差がないどころか、皆凄いですからね。

劇的な進化でしょう。正直にいって今作が売れようともそうでなかろうともさして興味がありません。自分にとって最高の1品、それだけで十分です。

ところで凛さんの「名盤入り作品」って何ですか?

バツ丸 #-|2006/06/16(金) 01:14 [ 編集 ]


こちらではお久しぶりですね(^^ゞ;
このアルバム、シングルの印象が不安定だったので当面様子見に決めていたんですが、そこまで凄いですか。これは7月末イギリスに旅立つ前に手に入れないといけないような気が・・・!
実は去年の末から宇多田さんをきっかけにちょっとプログレに興味を持ち始めてるところで、その状態だったからガネクロの「籟・来・也」も以前より印象豊かに聴くことができたんですよね。私がプログレにハマる第1章的位置付けとして、購入検討してみます!!
はるな #w50H46U6|2006/06/16(金) 23:51 [ 編集 ]


はじめまして!
>>何故全米アルバムのときに自ら編曲をしなかったのか
ほとんどの曲をUtadaが編曲してますよ。
いかにもUtadaって感じのアレンジだと思いますが。
miki #no8j9Kzg|2006/06/17(土) 19:13 [ 編集 ]

そうなんですか
>mikiさんへ
はじめまして。書き込みありがとうございます。

アメリカアルバムに関しては、向こうの人間と協議の上で音を作っていったという話を聞いているのですが、そうではないのでしょうか?

こちらも説明不足がありましたね。「単独で全部」ということの意です。文章に関しては問題がありそうなので訂正します。ご指摘ありがとうございました。
バツ丸 #-|2006/06/17(土) 19:33 [ 編集 ]

どうもです
>はるなさんへ

お久しぶりです。
今作に関しては、結構賛否両論でると思います。先行シングルがお好きでなければ避けたほうが良さそうですね。私の個人的ツボには激はまりました。

ところでイギリスに行かれるのですか。留学ですか? がんばってくださいな。

宇多田さんの今作はプログレとは言えど、かなり変則的なのでプログレ入門用作品としてはお勧めできないですね。どちらかというと新居昭乃さんのベスト、Fayray「HOURGLASS」、坂本真綾さんの「イージーリスニング」、大竹佑季さんの「眠る孔雀」、「Do As Infinityの1stアルバム、OLIVIAさんの2ndアルバムといった作品の方がずっとお勧めです。こういった作品を聴いてもし気に入られたのであれば、という感じですか。

ちなみにガーネットクロウの「籟・来・也」はプログレっぽいところがありますが、プログレ指数的には低いですね。こっからプログレに入るのは少し無理があるかと。

あと、この道に入りだすと私のように抜け出せなくなる可能性が高いのでお気をつけ下さい。




バツ丸 #-|2006/06/17(土) 20:03 [ 編集 ]

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宇多田ヒカル 「ULTRA BLUE」 2006
華麗な転身を遂げた宇多田ヒカルの4thアルバムです。商業要素が薄れ、すっかり独自の世界観を確立した最初の作品でもあります。売り上げは期待できないと思いますが、中身にはかなり期待しています!
アルパカの欲張りJ-POP♪ 2006/06/17(土) 17:26

宇多田ヒカル、驚異の初動50万!
宇多田ヒカル、本当にやってくれました!シングルのコケを一切問題とせず、驚異の枚数を叩き出しています。トップアーティストとしての意地を見せてくれました。
アルパカの欲張りJ-POP♪ 2006/06/21(水) 22:44

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