バツ丸のエンタメ問答

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映画評「ブレイブストーリー」~中途半端で鑑賞対象が???の凡作・・・

・評価:60点

本日はひいきにしているあるシネコン全館が「男性デー」で「1000円」で見ることが出来る曜日。ということもあり、映画を見に行くことにしていたのだが・・・。

いつもはかなり空いているこの映画館。しかし、連休の最終日で時間が昼間ということもあってか、既に駐車場のところから渋滞。もちろん、館内は人・人だらけ。それと人気作と子供向け作品が立て続けに封切りされ&依然として話題作・人気作が幅を効かせていることもあってか、とにかくカップルとガキンチョだらけ。挙句の果てに、チケット売り場が見えないほどの長蛇の列・・・。今日単身で見に来たことを心底後悔したが、時既に遅し・・・。

物凄く待たされた挙句、ようやくチケット売り場の様子が見えるまでのところに来たと思えば、既に「ラブ★コン」が「満席」との有様・・・(泣き)。さらに長い間待たされ、ようやく自分の順番が来た際に「1席くらい空いてない?」と食い下がったものの、結果は完全満席。しかし、通常とは違い、家から25キロ、時間にして1時間かけてわざわざ来たということもあり(「ラブ★コン」がここでしか上映していないので)、何だかこのまま帰るのは余りにも虚しいと思い、その結果、時間的な問題と空席ありという二つの条件をクリアし、且つ「まあ見てもええか」と思った今作を見ることにした。


今作の原作は名手宮部みゆき。しかし、子供向けのファンタジー作品である今作は、昔は重厚で緻密なミステリーを書いていた彼女の、まさに「安直な路線」や「可も負もない、面白みもない作品」への転向や堕ちっぷりを示す象徴的な作品であると言えるだろう。

そんなこともあってか、漫画化された今作の映画版に対しても殆ど期待してはいなかったのだが・・・。


以下映画のあらすじや感想などを書いていくが、あらかじめ今作の原作に対しそれほど詳しくないことを頭に入れて読んでいただけたらと思う(途中で読むのを投げたので)。あくまで映画のみの感想とする。





<あらすじ>

主人公のワタルはどこにでもいる小学生。学校の帰りに友人と一緒に「幽霊ビル」と言われている「廃ビル」に忍び込むが、そこで「階段の上に浮いている不思議な扉」とその前にたたずむ、先日ワタルの学校に転校してきたばかりの少年ミツルと出会う。
「この扉の向こうには何があるの?」とミツルに尋ねるワタル。そこで彼から返ってきた返事は

「扉の向こうに行けば運命は変えられる、ひとつだけ願いが叶うんだ」

ワタルはその話を半信半疑で聞き流した。しかし、当たり前のことが当たり前のようにあった彼の日常が突如崩壊する。父親が家族を捨て愛人の下へと走り、さらに母親がそのショックから倒れてしまう。いきなり1人ぼっちになってしまった彼は、彼にとって余りに受け入れがたいこの運命を変えるために幽霊ビルの扉へと向かい、扉の向こうの世界へと飛び込む・・・。

彼が失ったものを取り戻すための異世界での旅~見習い勇者ワタルの冒険が幕をあける・・・。しかし、この世界には既に先客が居た・・・。ミツルである。

果たしてミツルの意図は? そしてワタルは残酷な運命を変えられるのか?



<感想など>

異世界での冒険や人との出会い、戦いを通して少年が飛躍的に成長する王道の話である。そして彼は、自分のためだけに運命を変えることよりも大事な「普遍的真理」に気づく、という点も「勇者モノファンタジー」「子ども向けRPG作品」にありがち・・・。

だが、一方で毎度毎度のことであるが、何のひねりもない「王道」の作風だからこそ、そこで展開される友情物語や主人公らが過酷・残酷な運命に立ち向かっていく様にはそれなりの感動や面白さがあるとも言える。特に、かけがえのない友人となりつつあったミツルとのすれ違いの様や、最終的にお互いが戦わざるを得なかった悲しき末路は、涙腺の弱い人であれば確実に泣けるものがある。

一方、今作のアニメーションに関しては、GONZOが担当しているだけはあり、最先端のデジタル技術を惜しみなく投影して制作されたCGやアニメ映像は秀逸・美麗の一言に尽きる。スタジオジブリ作品やスタジオ「I・G」作品と比較しても全く劣っていない。間違いなく現時点で世界最高峰のアニメ映像がここにある。


よって、今作に関し「露骨につまらない」「金を返せ」ということは恐らくないように思う。が、はっきり言って満足からは程遠い作品であると評価せざるを得ない。


まず、その大きな理由は「王道に終始し、話の流れの何もかもが予想通りで何一つ意外性がないストーリー」。そして、もう一つは、長編作品を映画化したときに必ず出るといっていいはしょり過ぎによる「ご都合主義的展開」のオンパレードにある。

困難が生じてもすぐ誰かの尽力や人外の力により即座に解決。わずか10分で異世界の勇者になり、話が半分過ぎる頃にはその世界において選ばれた名士である「ハイランダー」になってしまう。「おいおい」と言いたい。

と、書いたものの、これら問題は今作の問題ではあっても「大きな問題」ではない。真の問題は実は別にある。

それが何かと言うと、


「メインキャラというか登場人物の殆どを非声優が演じている」
「細部で深刻な説明不足や矛盾がある」
「子供向け対象の作品にしては残酷な描写やえぐい設定があり、大人も対象とするにしては話の深みにかけすぎるなど、鑑賞者の対象年齢の設定を完全に誤っている」


の3つ。


まず1つ目。最近洋画吹き替えや日本のアニメーションの声当てにおいて、非声優起用の動きが顕著になっているが、それがあからさまにもたらす「作品の質の低下」の問題が、今作でも明確に出ていたのは残念の一言に尽きる。

主役を演じた松たか子はまずまずの演技だったと思うが、それでも感情を高ぶらせる場面における出来不出来の差が露骨にあり、今作で声を当てた数少ない本職の声優である石田太郎(ダイモン司教)や川澄綾子(謎の少女)、斉藤千和(ミーナ)らの演技との差を感じずにはいられない。

そして、致命的なのは今作において極めて重要な役であるミツルを演じたウエンツ瑛士の下手さ・・・。彼はもちろんがんばったのだと思うが、これは本職声優やそれを求めている人に対する侮辱以外の何者でもないだろう。声優にとってはアニメや洋画で声を当てることこそが彼らの仕事である。お笑い芸人がバラエティー番組に出演したり、俳優が映画やテレビドラマに出演したりするのと同じだ。声優がバラエティー番組やトレンディードラマを占拠したらどう思う? アニメ業界の関係者や配給会社は、どうやら人としての最低限の想像力や人間的配慮すら持ち合わせていないらしい。へぼな演技を聞かされる身にもなってみろ、と強く言いたい(非声優の起用の問題に関しては、いずれ「エンタメ問答」で書きたいと思っている)。


2つ目に関しては、やはり現実世界に居ながらミツルが魔法を使えることのおかしさ。そして、それ以上におかしいのが、「運命を変えるためにこの世界に入ったものに対する決まり」=「運命を変えられなければ終わり」という設定を守っていないことである。最後に「●●●とその●が●てくる」のは、作品の世界を根底から否定しているとしか思えない。確かにこの方が見ている人にとっては楽しく、幸せである。が、余りに都合がよすぎ。ここで一気に異世界での「運命を変えるための過酷な冒険」という話の重み・説得力が尽くなくなってしまった・・・。


3つ目に関しては、「父親が家族を捨ててよそに作った若い愛人の所へ行く」という設定がどうかと思うし、さらに、ある●●が●●●に●られてからというものの、やたらめったら異世界の住人が虐殺されまくるという展開もどうかと思う。メインは子供対象であろう作品にしては重く且つ残酷すぎ。


結局以上の点をひっくるめて考えるに、ディズニーやジブリ作品のような、「子供も大人も楽しんで見ることが出来る」という普遍性を持つことの出来なかった何とも中途半端な作品であると言える。

今作を作った監督も、アニメーションを担当したGONZOも映画配給会社も、キャスティングを決定したどこぞのアホ人物・組織ももう少し「アニメとの魅力とは」「アニメとは何ぞや」ということに関し真剣に考えてほしい。日本のアニメの面白さは、オリジナリティー溢れる話の面白さと、それを余すことなく表現する卓越した声優の演技だったはず。
それらをないがしろにしまくったここ数年の風潮(戦犯は宮崎駿であるが・・・)は、「アニメ大国日本」の確固たる地位を自ら貶める自殺行為でしかない。そのことをもっと認識しほしい。はっきり言って日本のアニメは今相当につまらなくなっている。


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2006/07/18 00:52|映画評トラックバック:1コメント:3

コメント
中2のとき最初に読んだ作品でしたよ。
 りおにとって読むと、現実世界がインパクトありすぎて、ファンタジーが弱かったです(私個人の見解です)。
 DBシリーズもまた然り。
 その大分あと、「火車」「レベル7」を読んでさらに「宮部よ、ファンタジーを捨てよ」という想いが強くなりました。
やっぱり彼女は、社会派人間ドラマが似合うようです。
りお #-|2006/07/18(火) 17:32 [ 編集 ]

想像はしていましたが・・・
小説の方を少し前に読んだのですが、こちらの方はかなり楽しめました。
映画も見に行こうと思っていたのですが、やはりミツル→ウエンツが気になりました。
・・・嫌な予感は的中してしまったようですね。

どうしても俳優のイメージが作品に出てきてしまう(キムタクとか・・・)ドラマと違い、アニメの良い所は、よほどの声優通でない限り、キャラクターのイメージ100%で物語を見ることが出来るところにあると私は思っています。

しかし、そのキャラクターのイメージを引き出す声優に、先入観満載の俳優やタレントを起用しまくるのは本末転倒です。
確かに話題性が欲しいのも分かりますが・・・
ファンブル #O20j1F1I|2006/07/18(火) 18:06 [ 編集 ]

やっぱり?
>りおさんへ

どうやらりおさんと私は同じ見解のようで・・・。

しっかし、読む作品の順番が逆・・・。そのほうが幸せだったかもしれませんけどね。

彼女には、「ファンタジーと時代物」を捨てていただいて、昔のように読み手をハラハラさせる重厚で緻密なミステリーを書いていただきたいものです。楽な方向へ逃げすぎですわ。


>ファンブルさんへ

小説は良かったですか。まあこういう系統が好きな人にはいいかもしれませんね。私はこんど「漫画」の方を読んでみようと思います。絵はけっこうすきなんで。

非声優、特に人気タレントや俳優が声あてをやるのを見ると、作品を売り出したいのではなくて、声をあてた人間を売り出したいんでしょ、的意図がありありとしすぎてどうしても嫌ですね。そして、演技はもちろん上手くない。

表情やカメラワーク、外見の良さやメイクなどで繕える実写とは違って、アニメでの演技の優劣は「声」だけですので。金払ってみているのに、道楽のヘボ演技なんぞ見せられたくはないです。

ウエンツ君は恐らく望んでやったのではないと思いますし、がんばったとは思いますが、それらと評価とは全く別。他の人も???ですが、特に彼は酷かったです。やはり餅は餅屋じゃないですが、本職の人間にやらすべきですよ。


ゲド戦記もきっと同じようなことになるのでしょうね。岡田君に手嶋さんだもんな~。予告編聴いているだけで早絶望的。
バツ丸 #-|2006/07/19(水) 00:57 [ 編集 ]

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ブレイブストーリー ~だから1時間50分じゃ無理だって~
今日見てきましたが、はっきり言って満足とは程遠い結果になりました。 100点満点中40~45点くらいでしょうか。はっきり言っておすすめできません。明日見ようとしているあなたはちょっと考え直すべきです。 以下壮大にネタバレします。
ファンブルの自己満日記。 2006/07/20(木) 19:28

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