バツ丸のエンタメ問答

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映画評「夜のピクニック」~ちょっと、ちょっと、ちょっと!!:辛い2時間・・・

・評価:35点 (多部未華子ファンなら50点)

*原作本は未読です

本当は「シュガー&スパイス」を見に行く予定だったのですが、既に「縮小上映」となっており、休みの日や仕事終了後に「レイトショー料金」で見ることが不可能になったので、急遽話が良さそうで、さらには、10代屈指の演技力を持つ女優で、あの宮あおい様と同じ「ヒラタオフィス」に所属する「後輩」でもある多部未華子が主演ということもあり、今作に変更したのだが・・・。
(ヤマザキの「中華まん」CMで変な踊りをしている女の子(こちら)

見に行ったことを心底後悔した映画であった。「バックダンサーズ」「ワイルドスピード」「デスノート」「ケータイ刑事 THE MOVIE」らと共に、今年の「ワースト映画大賞」最有力候補の作品と相成った。

しかも、見る前から「ダメ作品だろうな~」との予想をしていた上記作品とは違い、それなりに期待していたことからショックもひとしおであった・・・。





<あらすじ>

生徒全員が夜でも目立つ白ジャージに身を包み、24時間かけ80キロもの距離を歩く北高校の伝統行事である「歩行祭」。
ただひたすら歩き続けるという過酷極まりないこの行事に対する生徒からの反発が多いものの、長きに渡りこの行事が続いているのには、伝統行事が故に持つ「非日常性」と「過酷さ」に、一方で普段話さないような話~悩み・恋バナ~を友人やクラスメイトと交わすのやそのことによる友情の深まり、さらには異性との愛情の成就といったことを促進させる不思議な力・魅力があるからだろう。

そういったこともあり、この行事に特別な想いで望む生徒は少なくない。今年高校3年生で最後の「歩行祭」を迎えることになった甲田貴子(多部未華子)もその一人であった。

彼女はある時から秘密を抱えて生きていた。それが故にその秘密をしる唯一の人物である西脇融(石田卓也)との間にあった高校3年間におけるわだかまりを解消するため、この行事中に彼に「話しかけること」をこの行事を通じての、自分の「賭け」にすることにした・・・。

しかし、そんな彼女の心境を「西脇に惚れている」と勝手な解釈をした友人達~西脇の友人である忍(郭智博)、貴子の友人である梨香(貫地谷しほり)、千明(松田まどか)、高見(柄本佑)~らは彼らをくっつけようとあれやこれやのおせっかいをやく。しかし、そうすればするほど当人達は反発するだけであった・・・。どんどん過ぎてゆく時間、その間に起こっていく様々な人間ドラマやアクシデント・・・。果たして彼らはお互いに話し合い、わだかまりを解くことが出来るのだろうか・・・。



<感想など>

冒頭にも書いたが、以下の評価・感想は「原作の未読」が前提となっているので、その点ご留意していただきたい。

まず、今作の一番の問題は、話の根幹となる謎、つまりは貴子と西脇との関係の謎が最初の10~15分の段階で早分かってしまう(容易に推測できる)ことにある。どころか、(後で確認して分かったのだが)パンフレットや公式サイトのあらすじ説明のところで完全にバラされてしまっている。この時点で今作を見る意味の大半が焼失したと言えるだろう。

原作がどうなっているのかは分からないが、仮に序盤で謎が解明されていたとしても、恩田の筆力と構成力などによってそれなりに読み進めるに足る何かがひょっとしたらあるのだと思う。だが、実写映像となる映画においては・・・。

既に鑑賞者にはばればれの謎(但し、作中の友達やクラスメイトは知らない謎)の解明とそれによる話のオチを見るために、残り1時間40~45分くらいの「ただひたすらの歩行シーンとそこでのとりとめもない会話、景色」を延々と見させられることになる。登場している役者の演技は、「がんばっているな」と思えるところが多々あるが、それでも淡々と描かれていく歩行シーンを魅力的に見せるには達していない。というか、どんなに演技が上手くても不可能であろう。

さらに、輪にかけたように演出が最悪だ。要所要所に挿入されるアニメーションやCG、恐らく第二次大戦での「空爆」と思われし映像の挿入、唐突にはじまる舞台演劇、場面に関係なくBGMとして盛り込まれる「ハードロック」「メタル」をはじめとした音楽、登場人物の服装がいきなりコスプレ衣装と化す・・・などなど、こういったものが、「淡々としたリアル」を刻んでいるだけの今作の雰囲気=リアリティーを一気にぶち壊し、淡々としながらも爽やかさや少しの感動があるであろう青春映画である今作を酷く安っぽいものに貶めてしまっている。申し訳ないが、見ていてうんざりしてしまった。まあ、音楽はどれも名曲が使用されているので、私のような音楽好きな者にとってはありがたいが、それでもそれが映画を面白くしているとは断じて思えない・・・。完全に話の世界をぶった切っているので・・・。ただやかましいだけの高見(柄本佑)の設定も演技も最悪。この人物がいないだけでも、さらには、アニメーション映像の部分を実写にするだけでも、映画としてだいぶマシになっていたと思う。

結局のところ、身も蓋もないが、ファンタジックな要素が強いであろう今作を安易に実写にしてしまったこと自体が間違いであったように思う。世の中には活字だからこそ面白いもの、漫画だからこそ面白いものが確実にあるのである。


今作を見ることにあえて価値を見出すとすれば、ある程度以上年をとっている人にとって「高校時代の甘酸っぱい青春の思い出を想起させられる」ぐらいしかないだろう。

または、今作の主役である多部未華子。または出番こそ少ないが今作において極めて重要な役割を演じている加藤ローサや、数多くの男達を惑わすモテモテの生徒を演じる高部あい、しっかりものの運営スタッフを演じている近野成美といった美女達を見ていれば幸せ、という人でもない限り・・・。原作や恩田陸のファンが安易に手を出すと非常に危険な作品だ。


<多部ちゃん論>

殆ど見所がない今作ではあるが、その中で一番の輝きを発していたのは、やはり主役である多部未華子であろう。彼女はお世辞でも「美人・スタイルが良い」とは言えない。が、作中で随所で見せる「鑑賞者を射すくめるかのような鋭い目線」や「強烈な存在感を見せ付けるたたずまい」、「複雑な感情を表現できる演技力・表情の多彩さ」は、ここ数年における彼女の大躍進を裏付ける素晴らしさがあったと思う。彼女もスクリーンを通して自らをより魅力的なものとできる数少ない女優であろう。先輩である宮あおいと同様、今後の日本の銀幕を担う重要な存在となるのは間違いない。



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2006/10/07 23:02|映画評トラックバック:0コメント:5

コメント
う~ん・・・。映画観てませんが
「夜のピクニック」、原作ファン、恩田陸ファンとしては少々観るのを躊躇していましたが、こういう点数がついてしまうとますます・・・(笑)。
わりと少女マンガ色の強いハナシでしたから、映画のリアリティが紛れ込むと途端に色あせてしまうんではないかと思っていたのですが、いかがでしたか?

映画が不評なとき、やっぱり何が不安って、原作を読んでいない人に

「きっと原作もカスみたいな話なんだろーな☆」

なんて思われやしないかって思うのが一番不安です!!
もちろん人によって受ける印象はさまざまですけど、やっぱり本屋大賞をとったのはダテじゃないと思います・・・。
バツ丸さんも、こういう雰囲気の話が苦手でなければ、機会があれば原作も読んでみてくださいね。
くり #-|2006/10/08(日) 01:08 [ 編集 ]

追加すいません
映画版のほう、近くに上映してる映画館もないし、学校も忙しいしで、結局観にいけそうにないです。残念だ。。。
くり #-|2006/10/08(日) 01:23 [ 編集 ]

厳しいと思います
>くりさんへ

ご指摘されているように、原作では魅力的であっただろうファンタジー性が、映像化されることによって単なるチープさの要因にしかなっていませんね。映画を見て原作を、と言う人は少ないと思います。

う~む、本屋大賞のみならず「芥川賞」「直木賞」「ミステリー大賞」をはじめ、本からみの賞で受賞したここ数年の作品に関し、その殆どが酷い作品ばかりなので、あんまりそういった肩書きに期待する気はないですね。ただ、今作に関しては興味があるので読んでみようとは思います。

ま、映画に関してはお勧めしません。
バツ丸 #-|2006/10/08(日) 20:18 [ 編集 ]


 お久しぶりです。
 さて、愚かしくも買ってしまいました。夜ピクのDVD・・・・・・。

・最近興味が出てきた多部ちゃんの怪物っぷりを確認するため。
・恩田陸のスペシャルインタビューを読むため
・本編はともかく、特典についてくるメイキング映像が面白そうだったため

などなど、特典がメインで、本編は半分オマケという、かなり歪んだ購入動機ではありますが、まぁ総合的にみればお金の無駄遣いにはならなかったかな、という感じでしょうか。

 仰るとおり、意図の不明な小ネタ的な演出が、かなり邪魔くさく感じられますね。高見光一郎のキャラクターも小説の中でこそ許される物であるような気がします。もっと余計な要素を排除して、ストイックな作品作りに徹したほうが、良い作品になったんじゃないかと思います。
 それに、貫地谷さんや柄本さんをはじめ、コミカルに見せられる役者さんもいるんだから、ヘタに演出や状況設定で盛り上げるよりも、役者さんの演技で盛り上げるようにしたほうが、より自然な仕上がりになったんじゃないかと思うのですが。

 それでも、上記の要素に目をつぶれば、まぁまぁ良かったのではないかと。5段階評価ならば3くらいはあげてもいいかな、という評価に落ち着きました。
 バツ丸さんは原作ファンは安易に手を出すと危険、と仰っていましたが、むしろ原作ファンのほうが楽しめるのではないかと思いました。
 原作のストーリーが頭に入っていると「ここがヤマ場」などと、瞬時に判断できるけれど、原作を知らない人には、メリハリなく続くストーリーに飽きてしまう可能性があるんじゃないかと。
(つまり、恩田陸の筆力があって初めて成立するストーリーであるとも言えますね)

 観終わってみての印象は、原作よりも湿度の高い余韻(案外カラッとしてますよね、原作は)と、役者さんの演技の印象深さですね。
 多部さんの良さも感じられましたが、貫地谷さん演じる梨香のキャラクターにはとてもシンパシーを覚えました。

 まぁ、原作への思い入れがあるからこそ、最後まで見通せたのかも。原作を知らない&青春時代に特に思い入れのない人には、苦痛かもしれませんね。ただ、それは原作も映画も、どちらにもいえることですが。

思いがけず長文になってしまいましたが、いち意見として笑ってお読み頂けたら幸いです。
栗ご飯 #-|2007/03/06(火) 21:21 [ 編集 ]

お久しぶりです
>栗ご飯さんへ

DVD買われたのですか。凄い太っ腹ですね。

多部ちゃんに関しては、この作品ではあまり化物ぶりは出ていないような。高見光一郎はね・・・。映画ではうっとおしいだけでした。

確かに役者の魅力を出した作りにした方が良かったように思います。

確かにご指摘のように、原作を見ている方がいいと思えるところも、後で原作を読んでみたら、ありますね。映画ではほんと、グタグタでしたから。映画の方がオチはすっきりしていたかな?

今の若い人には結構苦痛のように思います。まあ、悪い作品ではなかったのですけどね。
バツ丸 #-|2007/03/09(金) 23:07 [ 編集 ]

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