バツ丸のエンタメ問答

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CDレビュー~新感覚の洋楽ポップス

●SNoW 「初雪(初回生産限定盤)(DVD付)」 評価:A+

ジャンル:フォークロック 洋楽ポップス ハードロック アコースティックR&B


amalogo111.jpg
(2007/01/24)


1.花火まであとすこし
2.Sign
3.Nightmare
4.逆さまの蝶
5.I'm No

6.Night Light
7.On&On
8.Through My Eyes
9.Bleach
10.Yes
11.空が見える場所


<問題点・注意点>

1・ロス在住、ソニー所属という経歴から伊藤由奈のような音楽性を期待していると肩透かしを食う





2002年に、それまでのJ-R&B、J-洋楽ポップスを支えてきた2大アーティストである宇多田・倉木両名が当年に出したアルバムで路線を変更して以降、さらには映画やドラマにおいて清純・感動路線が流行りだしたこともあり、この手のジャンルは日本の音楽業界において低迷を続けていた。しかし、昨年くらいから、melody.、倖田來未、伊藤由奈、絢香、Sowelu、AI、Soulheadらの登場ないしは台頭により少しずつ人気が復活し、再び隆盛の模様を見せ始めている。今年の年頭はいろいろ事情があって毎年やっている「音楽シーン予想」をやらなかったのだが、一つこの場を借りて予想するとすれば、今年は「洋楽ポップス・R&B復活の年」とでもなろうか・・・。

そしてここにまた一人、その予想を裏付けると思われるアーティストが登場した。今回レビューで取り上げるSNoWである。当初は名前だけ知っている程度であった。だが、「地獄少女」の主題歌が印象に残ったのと、あるサイトで絶賛されているのを見て軽い気持ちで試聴したらこれはびっくり!!の素晴らしい作品で、たちまち気に入ってしまった・・・。


彼女は1985年東京生まれで現在はロス在住のシンガー。2004年にインディーズデビューし、2005年7月ソニーよりメジャーデビューを遂げる。2006年1月に発表された3rdシングル「逆さまの蝶」が人気アニメ「地獄少女」に起用されたことから注目されるようになった。

だが、上記管理人の私的ジャンル区分や彼女の出自(アメリカ在住)から、上記列記したアーティストのような典型的洋楽ポップス的な音楽性であるかと言うと、根本的にモノが違う。


上記アーティストらが、暗い曲調や悲しい曲があれど相対的に見ると「ポジティブさやハッピーな対人関係」を描いた詞中心とした楽曲で作品が構築されているのに対し、このSNoWの楽曲は全体的にマイナーでダークな曲が多く、詞も「前向き」と言うよりは、時代・現実は荒んでいるけどそれでも堪えて生き続けていこうとする苦しみや、無常観を含んだものが多い。

そして、大きな違いは編曲であろう。アコースティックギターのサウンドを主軸にしたシンプルで地味な構成の、フォーキーなポップス・ロックとも言えるものである。これが彼女の楽曲の独自性や世界観の要であると言えるだろう。

上記詞世界に加え彼女が紡ぎだす哀愁漂うメロディーに少しハスキーで憂いを帯びた力強い歌唱・・・。

こういった要素が、今業界で主軸になっているJ-洋楽ポップスにはない「荒涼さ」や「ダークさ」のある雰囲気を感じさせる源泉となっている。アコースティック主軸のサウンドに荒涼さ・ダークさ・・・、初期のガーネットクロウや北欧ポップス・ロックにも通ずるものがあるが、これらとの決定的な違いは、こういった音楽に特徴的な「北欧の断崖絶壁」を連想させる冷たさ・寒さはそれほどなく、どの曲においてもそれらに相反する這い上がってくるような強さやパッションを感じる点であろう。この点に関しては、彼女がフェイバリットアーティストとして挙げているパンクのカリスマ、イギー・ポップからの影響なのかもしれない。また、全編を通し要所要所を締める力強いギターのバッキングやソロは、暗い曲調主軸の楽曲の中に束の間の開放感や軽快なリズム感、力強さを演出し、曲調の暗さや地味さに反し楽曲を非常に聴きやすくとっつきやすいものとしている。


少し長くなったが、上記アーティストらとの何よりの違いは楽曲と歌唱との関係ではないだろうか。

上記アーティストらはどちらかと言うと楽曲の魅力構成に関し、歌い手本人の優れた歌唱力や声質の美しさ、ダンス、端麗ないしはセクシーなビジュアルによってもたらされているところが多い。分かりやすく言えば、歌い手が前面に押し出されているということだ。

だが、SNoWに関しては、ことさらに歌唱力やビジュアルを誇示することはない。どの曲においても、あくまで楽曲を守り立てることに主眼が置かれた「一歩引いた歌唱・立ち振る舞い」となっている。この手の音楽でこういうタイプは珍しいのではと思う。高音域での歌唱や無理に歌っているような歌唱が非常に少ないのも、このことを示す例であると言えよう。


それにしても、彼女はリズム感と、それを生かした「テンポの変化」や「間」・「静寂」の設けに非常に長けている。出世曲である4曲目、畳み掛けるようなアコースティックギターの演奏と緩急自在の曲調変化が印象的な7曲目、プログレッシブロックやグランジにも通ずる前衛的で退廃的な雰囲気が見事な8曲目、歌詞と力強いギターのバッキングがとても印象的な9曲目・・・。そのどれもに関し、歌の入るタイミングの微妙なずれや軽快なリズム感、要所要所に設けられた「空白」「静寂」がとても頭に残る。中々上手く説明できない自分がとても腹ただしいが、今までのアーティストとはとにかく何かが違う。ただ、確実に言えるのは、このことが彼女の楽曲の独特な雰囲気や魅力を構成する重要要素になっていることと、彼女がアーティスト・ボーカリストとしての優れたセンスの持ち主であること。基本的にこの系統の音楽は凄く好き、というわけではなく、高い評価をすることもそれほど多くないのだが、彼女は数少ない例外である。宇多田以来ではないだろうか、率直に「凄いセンスだな~」と思ったアーティストは。


以前絢香のことを「ポスト倉木麻衣」と書いたが、だとすれば「ポスト宇多田」に該当するのはSNoWであると私は思う。昨年末にデビューしたJYONGRIと共に、ニュータイプの洋楽的ポップス・R&Bの旗手としてJ-popの新たな担い手になるかもしれない。今年の重要な作品。彼女の存在を知らない歌姫好きにお勧めの作品だ。










・アーティスト評価
歌唱力9 ()
作曲9 ()
編曲9 ()
独創性9 ()
安定性9 ()
9 ()
総合9 ()
熱中度8 ()







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2007/02/15 02:19|アルバムレビュートラックバック:0コメント:7

コメント

はじめまして。本名ではありませんが金と申します。

さっそくですが、このアルバムのレビューをしてくれるのを待ってたのですよ。
この作品は買うかどうか迷っているのです。
ここのレビューは非常に参考になるので、いやらしい考えながら毎日チェックしておりました。

本文を楽しみにしています。
金 #-|2007/02/15(木) 22:14 [ 編集 ]

はじめまして
>金さまへ

はじめまして。書き込みありがとうございます。

ネット上で本名を名乗る必要はないと思いますので大丈夫ですよ。

さて、今作ですけど個人的には一押しですね~。試聴できる店も結構ありますし、公式サイトでも試聴できますし、たぶん次の土曜日くらいにはレンタルになると思いますので、それをお聴きになられてからでも購入するかどうかの判断をされてもいいと思います。

とりあえず本文作成しました。かなりてこずりまして更新が遅れましたけど・・・。すいません。
バツ丸 #-|2007/02/17(土) 23:24 [ 編集 ]

R&B苦手なんですが・・・。
>バツ丸さん
 実は私、R&Bを聴くと引いてしまうのです。
 倉木1stの4~7曲目はCDプレーヤーのスキップボタン連打、SalyuさんのNewアルバムは歌唱力が絶賛できるが楽曲は私の好みではないし。melodyさんは1stアルバムこそ良かったが2ndはR&B思考になり、引いております。
 そんな私でもSNoWさんの作品は楽しめますか?
ライト #dHR2KU3g|2007/02/18(日) 22:51 [ 編集 ]

良作ですね
こんにちは。
この作品気に入りました。
基本的にアコギ主体の編曲が好きなので余計良かったです。

製作チーム全体で仕事のクオリティが高いですね。歌唱だけでグイグイ来られないところも鼻につかなくて、サウンドトータルで楽しめました。打ち込みもアコギもエレキも全部バランスよく折り重なってて、ここ一発のメロディは無いけど安定してます。プロデューサーの人のセンスが良いのかな?曲数と収録時間まで穴が無いですね(笑)。

個人的な感覚ですが、8曲目のギターソロだけ、なんかoasisのノエルの音を聴いてるような妙な感じでした。

絢香さんとかに比べると日本のシーンではちょっと地味な存在かもしれませんが、本人と製作チームの次回作も楽しみです。

それにしても、和製洋モノPOPSの波はまた来るでしょうかね。個人的には倉木のLove,Day~が色んな意味であの頃の思い出深いナンバーですが、こういった必殺系の一曲を今のシーンでも誰か出してくれないかと待ち遠しかったりします。
m902 #t50BOgd.|2007/02/18(日) 23:46 [ 編集 ]

こんにちは
SNoWですか・・・名前程度は知っていましたが、作品や曲については無知だったので機会があれば聴いてみたいと思います。

最近聴いた中でSATOMI'の1STALが比較的好感触だった(Interlude、曲数が多く、冗長気味なのは不満ですが)ので、R&Bの復活への期待感は高まりますね。

蒲鉾 #6elSjn0U|2007/02/19(月) 00:06 [ 編集 ]


本文、読ませていただきました。
是非聴いてみようと思うのですが、どの店にも並んでません・・・
R&Bはあまり聴かなかったジャンルなのですが、私は結構ミーハーなので問題なく楽しめそうです。
金 #-|2007/02/19(月) 23:59 [ 編集 ]

そうですか
>ライトさんへ

R&Bはだめですか・・・。私もそれほど好きというわけではないですが、melody.さんは好きですね。

SNoWさんは厳密にはR&Bではないと思いますね。楽しめるかどうかは私には分かりませんが、この人の登場でますます倉木さんの地位が低下するような気がします。聴いてみる価値はある良作だと思いますね。


>m902さんへ

アコギ主体のシンプルでいてしっかりとした構成は良かったですね。本人をはじめ制作陣のレベルはとても高いと思います。

強烈さや一聴してのキャッチーさはないと思いますが、巧さを感じますね。収録曲、曲順、楽曲、歌唱に穴はないですね~。

8曲目にはブリティッシュロックの要素も感じます。

和製洋ポップスの波は来るのかな~?

絢香さんが唯一それを担っている存在だとは思いますが・・・。完全な日本人で日本生まれ日本育ち、日本語主体の歌詞ですし・・・。果たしてどうなるのでしょうかね。



>蒲鉾さんへ

是非聴いてみてください。お勧めです。

SATOMIさんはちょっと聴いたことがありますが・・・。一時話題になりましたが、それ以降あまり表には出てきていないようで。彼女も確実にJ-R&B、J-洋楽ポップスシーンの担い手だと思います。


>金さんへ

初回の出荷枚数が少ない割りに売上げが好調でどの店でも品薄状態ですね。私が購入したところでも最後の1枚でしたし・・・。

上にも書きましたが、彼女の音楽は厳密にはR&Bではないと思います。洋ポップス・ロックですね。グルーブ感にはR&Bっぽさもありますが。

大きいところに行くと恐らく試聴コーナーにあると思うのですけど。





バツ丸 #-|2007/02/20(火) 16:50 [ 編集 ]

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