バツ丸のエンタメ問答

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CDレビュー~こりゃ凄いや!! げに恐ろしきかな

●GÅTE 「Jygri」 評価:SS

ジャンル:ラジカル・ヘヴィートラッド プログレ ミクスチャー メタル ハードロック サイケデリックロック

jygri.jpg
amalogo111.jpg(2002)


[DISK1]

1. Bendik og Arolilja
2. Snale mi jente
3. Til deg
4. Springleik

5. Stengd dor
6. Kara tu omna
7. Jygri
8. Bruremarsj fra Jamtland
9. Skromt
10. Inga Litimor

11. Margit Hjukse
12. Solbonn

[DISK2]

1.Statt opp
2.Til deg
3.Bendik og Årolilja
(Live.Ver)
4.Litle fuglen

<問題点・注意点>

1・トラッドならではの独特の歌メロやボーカルの巻き舌を多用した癖と攻撃性のある歌唱に馴染めないと聴けたものではない
2・かなり前衛的でイッている音楽なので聴き手を選びすぎる


<序文>

白夜とフィヨルドの国ノルウェー。面積こそ日本より小さいぐらいであるが、人口は静岡県より少し多い程度に過ぎない国である・・・。

しかし、日本ではあまり知られていないと思うが、世界有数のIT技術、コンクリート技術を有し、石油の産出国でもある恐ろしい国なのである(携帯のノキアやウェブブラウザのオペラを生み出したオペラ社はこの国の企業)。

政治経済、そして国民の民度の各々の成熟が、それらを生み出す土台となる世界最高水準の高福祉と教育レベルを生み出し、それがまた、政治経済や国民の民度の成熟や知力・技術力・競争力を生み出す・・・。それは文化・芸術に関しても然り・・・。

音楽に関しても、市場規模こそ日本の足元にも及ばないものの、この国を含めた北欧3国は、ポップス、メロディックメタル、ブラックメタル、デスメタル、プログレ、ジャズ、ミクスチャーといった様々なジャンルにおいて、アメリカや日本のアーティストとは全く趣の違う既成概念に囚われない創造的・独創的で前衛的な音楽を生み出すアーティストや、各々ジャンルのパイオニアとも呼べる歴史的アーティストを多々輩出している世界有数の音楽国家なのである。

(日本の音楽作品総売上に占める「海外での日本作品の売上げ」はわずか0.5%に過ぎない。一方日本は世界第2位の音楽「輸入国」。つまり、日本の音楽は、アニメや映画とは違い海外に殆ど影響を与えていない・聴かれていない、ということだ)

前フリが長くなったが、「歌姫バカ一代」にやった2ndアルバムのレビュー(こちら)において97点もの高得点をつけたGÅTEは、まさにノルウェー人の音楽的凄さをまざまざと見せ付ける代表的なアーティストである。既にこの国のナショナルチャートを席巻し、グラミー賞に相当する音楽賞「ノルウェー・ミュージックアワード」を受賞し、北ヨーロッパをはじめ海外での精力的な活動を行うまでになったのだが、日本においては殆ど無名で、各種ブロガーやプログレ・メタル作品専門ショップのサイトで紹介されるぐらいでしかない。今回は、ようやくアマゾンで購入することが出来るようになった(以前は買えなかった)そんな彼らのデビューアルバムを取り上げる。







私は2ndアルバムから彼らの音楽に接したのだが、既にこの1stアルバムの時点で、ノルウェーの伝統的なトラッドを土台とし、そこにメタルやプログレ、ハードロック、ゴシックメタルといった様々な音楽性を盛り込んだ斬新且つ前衛的で、独創性溢れる音楽が完璧に確立されているのに、驚きと言う他ない。「2ndアルバムに比べりゃ、だいぶ甘く完成度も低い作品だろう」という私の今作試聴前の勝手な予想は、妖艶さと怒涛の突進力を有す1曲目をして速攻で脆くも崩れ去った。曲を再生し、ほんの数旋律聴いただけで感じる言いようのない「ヤバさ」「凄み」「切れ味」「破壊力」「圧力」・・・。高水準の素晴らしい作品を聴かせてくれるアーティストは数多くいるが、理屈を越えた感覚・本能の領域で震えや言いようのない恐怖を感じさせてくれるアーティストは滅多にいない。それこそ、70年代のアーティストを筆頭とした各年代にわずかしかいないアーティストぐらいなものであろう。現役でしかも若手に限定した場合、その数はより一層少なくなる・・・。


このGÅTEの凄いところは、伝統的なトラッドの持つ美しさや深遠さ・牧歌的な雰囲気や悲哀、自然信仰。北欧音楽ならではの荒涼とした雰囲気。メタル的な重厚さや攻撃性・豪快さ。ゴシックメタル的な耽美・暗黒的な雰囲気と官能さ。プログレッシブロック的な前衛さや壮大さ。そして、ミクスチャーの持つモダンさと先鋭さとを極めて凄まじいレベルで徹底融合させられていることにある。凄まじく美しく、激しく、重く、妖しく、暗く、スケールが大きく、切れ味鋭く・・・。彼らの音楽性を形容する言葉は、それこそ際限なく出てこよう。


1曲1曲どころか、フレーズごとに刻一刻と表情・雰囲気を自在に変化させていく彼らの音楽は、聴き手の意識を存分に彼らの生み出す音楽世界に引き込みつつ決してそれを固定させることはない。その凄み・切れ味を前にただただその音楽に呑み込まれていくだけである。

それでいて、エヴァネッセンス(1stアルバム時)をはじめアメリカのヘヴィーミュージック、ハードロックアーティストにも決して引けをとらないキャッチーさらすら内包している。上記ノルウェーの代表的音楽賞を受賞したのや、各種サイトにおいて、いわゆるエヴァネッセンスをはじめとしたミクスチャー、ヘヴィーミュージックアーティストと比較されることが多い(自分も以前のレビューでそのようなことを書いている)のは、このことを雄弁に物語っていよう。

枠しらず・限界知らず・化物・・・。

その卓越した音楽センス・演奏技術すべてがすばらしいのであるが、特に、その中でも際立って凄いのは、ギター奏者、フィドル奏者、ボーカルであろう。

2ndアルバムではあまり目立っていなかったのでそれほど気にも留めなかったのだが、このグループのギタリストはソロ・リフともに非常にいい仕事をしている。モダンヘヴィネス的リフを見せたと思えば、11曲目のような70代のツェッペリンを筆頭としたブリティッシュロック的重厚で荒涼としたギターを聴かせる手腕は、GÅTEの持つ重厚さやモダンさ、攻撃性や突進力を支える重要な要素であると、今作を聴いて強く感じた次第。

そして、それに負けじと時に狂ったかのように激しく、時に悲哀いっぱいに奏でられるフィドルは、GÅTEの持つ狂気さと耽美さ、暗さ美しさを自在に、巧みに演出する・・・。

この両パートがもたらす伝統とモダンとが見事に融合したサウンドは最高と言うほかない。以前レビューしたフィメールゴシックメタルグループをはじめ、伝統とモダンとを融合させたアーティストは数多くいるが、GÅTEに比べるとそのすべてに古臭さやつまらなさを感じてしまう。

極めつけは、やはり紅一点ボーカルであるガンフィールドの歌唱だ。今作発表時には何とわずか17歳であったが、そんなものを全く感じさせない恐ろしいまでの風格・存在感・凄みをまざまざと見せ付ける。GÅTEの有す攻撃性や美しさ、重厚さ、前衛さ、妖しさ、多様さはすべて彼女の歌唱を得ることで完成する・・・。

その歌唱の変幻自在さや存在感は、以前にも書いたがビョークやクランベリーズのドロレスに匹敵するものがあろう。声の美しさや歌の上手さでは彼女を越えるボーカリストも数多くいるだろうが、各々要素のレベルの高さと、ボーカリストとしての存在感・魅力に関しては彼女を越える歌い手はそうそういないと思う。歌うために生まれてきた「天性のボーカリスト」と言える数少ない最高の歌い手だ。


以前のレビューにも書いたが、楽曲の持つ前衛さや独特の歌メロ、ボーカルの個性的な歌いまわしに抵抗を感じる人が多いと思うが、それを感じさえしなければ、それこそ一生モノの名盤になることだろう。非常に高く評価した2ndアルバムすら、今作の持つスケールの大きさや攻撃性、前衛さを前にして「小さくまとまっている」とすら思ってしまう。アルバムは2枚組で計16曲もあるが、冗長さや無駄さは全く感じさせない。


私の持論に「自分にとってかけがえのない素晴らしい作品とは出会うべくして出会う」がある。

かつてのZARD、PAMELAH、FEEL SO BAD、小松未歩、ガーネットクロウ、RENAISSANCE、DREAM THEATER、ビートルズ、LED ZEPPELIN、ピンク・フロイド、キング・クリムゾンなどなど、すべて運命的な出会いをしてきた。音楽を愛する心を持ってさえいれば、きっといい音楽に出会うことが出来る・・・。このGÅTEが送り出した今作はこのことと、こういう作品に出会うために音楽を聴き続けているのだということ痛感させてくれた。

「現役アーティスト」に限定した場合、自分にとって今現在において最も好きで最も高く評価しているアーティストは間違いなくこのグループである。

今後にこの1stアルバムを越えるものを作ることが出来るかどうか・・・。彼らにとっての試練であると思う。

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2007/02/23 02:44|アルバムレビュートラックバック:0コメント:4

コメント
解散・・・
一昨年解散してたのか・・・
知らなかった。ショックだ。

最後のライブアルバムはいつamazonで買える様になるのでしょう?
金 #3aXRcdxk|2007/06/18(月) 23:56 [ 編集 ]

え!!?
>金さんへ

え、このグループ解散していたのですか? ホントですか。信じられない、信じたくない。
バツ丸 #-|2007/06/19(火) 23:18 [ 編集 ]


残念ながら本当です。既に新しい活動の準備を始めている元メンバーもいるようです(詳しくは分かりませんが)。

どっちかというと今作より、イセリルヤに衝撃を受けたのですが、Gjendines Baansullを聴くともの凄く悲しい気持ちになります。「ああ、コレで本当に最後か・・・」と、凄く短く感じてしまいます。


ノルウェーなら、ラムスクがいるけどゴーテに比べると若干見劣りするんですよね・・・
金 #3aXRcdxk|2007/06/30(土) 00:11 [ 編集 ]


>金さんへ

本当でしたね。いったい理由は何でしょうね。情報は全くない・・・。

金さんはイセリルヤ派ですか。いや、まあ両作ともとんでもないですけど・・・。

うう、こんなアルバム作れる若手アーティストなんてほんといないですよ。ラムスクは悪くないですが、ゴーテに比べると普通すぎて・・・。

伝説のバンドとなりました・・・。悲しすぎ。
バツ丸 #-|2007/07/01(日) 01:47 [ 編集 ]

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