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映画評「蒼き狼 地果て海尽きるまで」~ま、思ったよりも見れたんだけどさ・・・

・評価:60点

1月・2月と猛烈な勢いで映画を見に行きまくった私ですが、最近はご無沙汰で・・・。今日は休み前ということで久しぶりに無理やり行って来ましたよ。

各所の評価を見るにもう散々。今作を絶賛している人を目にしていなかったので、今作を見る前までは結構不安があったのですが・・・。

当初の予想よりはずっと良かったと思います。凡作ですが駄作ではないでしょう。

今回は、歴史上の人物を主役とした作品なのであらすじは省略します。ご了承下さい。






<感想など>

率直に言って映画としては誉められる部分は殆どない。

モンゴル人を扱っているのに、登場人物がすべて日本語で会話しているという、映画「SAYURI」と同種の不自然さに関しては、見る前からはっきり分かっていることなので、各所で書かれているような不満はなかった。まあ、モンゴル人の方が見れば、また違った感想もあるのだろうが・・・。このことよりも私はそれ以外にもっと気になることがたくさんあった。


見ていてまず思うのは、話の展開が早すぎること早すぎること。分かっているとは言え、場面が変わったらいきなり14年後になっていたのには・・・、思わず噴出してしまった。この作品に限ったことではなく、歴史もの作品や偉人の一生を追った作品に往々にしてあるが、こういった作品を2~3時間程度の映画にまとめるとどうしても時の流れの不自然さが付いてまわり、見ていて急かされている感が否めない。ディズニーランドや京都の名所を2時間で回らされるのと同じようなものだろう。

しかし、往々にしてある詰め込み感溢れる同種作品と今作との決定的な違いは、上記急かされている感がありありとしている割には、話に濃密さや話を厳選したが故の充実さ・面白さ(例えば、「その時歴史が動いた」とかみたいに)を一向に感じないことである。

考えてみるに、一つは今作の主題そのものと言うべきチンギス・ハーンが日本人にとってあまりなじみがないからであろう。

そして、もう一つは、このことにも関わるが、世界史史上最大の帝国を築いた偉人であるにも関わらず、他の同種の偉人に比べると彼に関して分かっていることがあまり多くないのもあろう(実際、彼の誕生年に関しては未だにはっきりしていない。)。これには、当時のモンゴル人が文字を用いていなかったことも影響していると思われる(モンゴル帝国が文字を採用したのは、彼が40歳を過ぎて以降のことらしい。)。

故に、映画・ドラマ的には、その人物にとってのターニングポイントを忠実に表現しているだけで労せずに面白いものが出来る・見ている人が面白いと思う場面があまりないのだ。せいぜい幼少時にかなりの苦労をしたことと、巨大な帝国を築き上げたこと、という学校レベルで学んだ歴史知識の枠内を出ないことぐらいしかない・・・。映画のキャッチコポーは確か「今、初めて明かされる、歴史に隠された英雄の素顔と苦悩」となっているが、それはないと言っておく。新たな歴史資料や史料の発見によって出た新説を映画に盛り込んだ、というようなことはなかったように思う。

せめて映画にするだけの様々な事実がないのであれば、それを埋める話を上手く作り上げるのが、製作者の手腕なのであるが・・・。それもない・・・。

個人的には、チンギス・ハンの子供である可能性がかなり低い長男ジュチ(松山ケンイチ)とチンギス・ハンとの絡み~それによる葛藤・相克~をもっと丁寧に描いて欲しかった。具体的な父・息子の絡みが「息子を北方討伐に追いやる」「再び北方討伐に追いやる」→と思ったらその次の絡む場面で「息子死亡」と実にあんまりである。


しかし、このストーリー面や人間描写のダメさに関しては、そもそもそういったものを今作に求めていないので、上記言説に反し個人的にそれほど気にはしていない。今作の一番の問題は、今作において最もウリとされている大勢のエキストラを生かした戦闘シーンに他ならない。

確かにかつてにないと言っていいほどの人員を動員したこともあり、迫力はある。しかし、ただそれだけだ。今作にあるのは工夫もへったくれもない、単に人が多いだけの戦闘シーンでしかない。引き気味のカメラワークは特に最悪だ。今作での戦闘シーンは、ただ腕力に頼って子供の喧嘩のように殴りつけているボクシングを見ているかのように味気ない。最近公開された「硫黄島2部作」や「墨攻」、今作のような映画の西洋版ともいえる「グラディエーター」「トロイ」、または「ラストサムライ」などと比べても、すべてにおいて劣っている。恐ろしいほどの大金をはたいて人や道具を揃えたようだが、そのことを殆ど製作者がいかせていない。もう少しカメラの位置やそれの動かし方を工夫するだけでも格段に映像が良くなったと思う。戦闘の後、どろどろになっている男性に対し、女性陣が皆化粧も髪型もばっちりなのも、どうかと思う。恐らく戦闘シーンを見た人の大半が感じるのは、何度となく無残に転げまわらされた馬に対する気の毒な思いだけであろう。今作ではじめてこのタイプの作品を見た人ならいざ知らず、そうでない人にとっては、各役者の努力の跡を明らかに見ることが出来る手綱さばき以外に特筆すべきものはない。戦争が持つ残忍さも、エンターテイメント的な戦争映画が持つ戦闘シーンの爽快さも今作にはない。まこと中途半端だ。




では何故、ここまでこっ酷い評価をしながらも及第点である60点をつけたのか。それは、主役を演じた反町とその母親を演じた若村真由美の演技が良かったからだ。これほどまでに感情の浮き沈みがはげしい「クサ過ぎる」役を技術ではなく自らの持つキャラクターで演じられるのはGTO、もとい反町ぐらいなものであろう。また、ハーンに唯一意見できる重要な役割である母親を演じた若村も、包容力と存在感溢れる演技、知的なたたずまいなどなど素晴らしいものがあった。この両名の存在がかろうじて今作を「ま、出来は悪いがむき出しの負の感情を抱かせるまでには至らない」ものにしたと思う。というか、彼ら以外の役者は皆演技がどうかと・・・。特に極めて重要な役である息子ジュチを演じた松山ケンイチは・・・。やたらと各所でその演技が絶賛されているようだが、既に彼が出演している作品を何作か見た限りでは、どこをどう見ても下手な役者でしかない。業界には時に不自然なまでに高評価を得る人がいるが(その逆もある)、個人的に彼はその一人だと思う。


まあ、積極的に観賞をお勧めできる作品ではないが、たまには酔狂で話題作を見てもいい、と思える人や時間とお金に余裕がある人は見に行ってもいいのではないだろうか・・・。
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2007/03/07 23:41|映画評トラックバック:0コメント:0

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