バツ丸のエンタメ問答

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読書評~久々でっす!!~プチ書評その2

以前途中で終えたままほったらかしになっていた読書評の続きです。







●綿矢りさ 「夢を与える」 河出書房新社 36点/50点



「蹴りたい背中」で芥川賞最年少受賞してから約4年と、かなりの月日を経て発表された綿矢最新作。今までの、「クセはあるものの、ライトに読める短い分量の作品」とは全く違い、幼少時からその類稀な美貌で「子供モデル」→「芸能界」へと突き進み、一躍人気者となる主人公の栄華と没落を描いた「長編物語」となっている。

読んでの率直な感想は、「才能はあるが問題も多い」である。

かつての作品と同様、独特で繊細さや往年の文学的雰囲気を感じさせる文体をしての「人の内面描写」はそれなりに上手い。ユニークな表現方法もあり、結構はまってしまう。

しかし、その反面、ストーリー構成やキャラ設定は非常に弱い。特に前者に関しては、「主人公夕子の両親の結婚と出産までにいたる過程」や「幼少期の夕子をまるでアルバムを見ているかのように細かい成長過程」の描写が無駄に長い。その長さのわりにそれが中盤以降の展開に影響を及ぼすことはなく・・・。

また、主人公が「没落する」理由となった、ある男との関係についても、何故そこまで主人公がその男に拘るのか、その辺りの説明がもう少し欲しかった。これがおろそかになってしまったことにより、主人公の「中盤までの行動や思考」と「愚か過ぎる終盤の言動・行動・思考」との間に違和感が生じ、さらにそれが主人公や物語に対する読者の感情移入を妨げる要因にもなってしまった。

そして、今までの作品と同様、オチをきちんとつけられていないことも大きな問題であろう。悪い意味で説明不足・曖昧。

感性は鋭く、文に味もあるのだが、小説をまだ「きちんと書ききる」ことが出来ていないように思う。

今でも実質「河出書房新社」のお抱え作家状態であるが、この会社にはしっかりと彼女を育てていただきたい。


●東野圭吾 「使命と魂のリミット」 新潮社 42点/50点




数々の名作を出しながらも尚精力的・挑戦的に執筆活動を行い続ける天才東野が新たに描き出したのは、「人の尊厳」「命」。相変わらず、あえて簡潔明瞭な主題を意図的に避け、どんだけ突き詰めても答えなど出ない・正解などない重厚深遠な主題を選び、読者に鋭くそれを問いかける作品を作り上げる手腕や精神性は、毎度の事ながら感服させられる。

過去の名作ほどの凄み、スケールの大きさはないが、当初全く接点がない両主人公各々の各世界~夕紀側の「父親の死の真相」と穣治側の「病院に対する脅迫事件」とが見事に繋がっていく様や、最初の爆破事件をはじめ、何故「犯人が非論理的で非合理的な犯行手段をとるのか」に関しての説明が上手い。「誰が殺した」「どうやって殺した」的、いかにもミステリー的謎解きに期待する人にははっきり言って退屈でしかないだろうが、東野の優れた文章力と鋭い観察眼とによる様々な人の思いの描写や鋭い社会描写・時代描写は、そんなちんけなミステリーの域を遥かに超えている。やはり希代のストーリーテラーだ。

最後はちょっと「綺麗過ぎるよ」「こんなに出来た人間はいない」と思わないでもなかったが、読後の爽やかさと「人を信じたい」との作者の思いの前では大したことではないだろう。


他の大傑作よりはすっと読めるので、お勧め。
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2007/08/05 01:43|読書評トラックバック:0コメント:4

コメント

東野さんの作品またドラマ化するみたいですね。これは未読でした。チェックします。綿矢りさはまだ発展途上な感じですが、芥川賞後あせらずじっくり作品をつくっているところは好感が持てます。

そしてカテ違いですが「300」のレビュー読みました!深かったです。300のあと、映画雑誌で肉体美特集を目にする機会が増えました。やっぱり日本人のマッチョ信仰は強い。

あと、女優の菅野莉央ちゃんについてどこかに記事かいていますでしょうか?最近「ユメ十夜」を観て気になって「いちばんきれいな水」「仄暗い水の底から」を借りました。これからの成長が楽しみな感じです。
さや #-|2007/08/12(日) 01:23 [ 編集 ]


>さやさんへ

東野ドラマは「探偵ガリレオ」ですね。しかし、これって短編でオチがつかない・・・。

同じ湯川シリーズであれば、「容疑者Xの献身」をやったほうが良かったかも。映像化は難しそうですけど。

綿矢さんはセンス抜群ですけど、作品構成とキャラ設定が甘すぎですね。もっと鍛えて欲しいですよ、河出さんには。じっくりと作品を出しているのはいいのですけどね。今後は質の向上こそが課題でしょうね。


「300」はマッチョ好きに、美女好きにはたまらない映画でしたね。

これぞアメリカン!!ってな

菅野莉央ちゃんについては当ブログでは一度も言及していないですね。

実は今、「いちばん綺麗な水」を観ています。かわいらしい子ですね。しかし、公式プロフィの写真ではぐっと大人っぽくなっているようで・・・。演技も良いと思います。最近の子役って上手い子多いですよね。成長は早い!!

格付けチェック対象に入れましょうか?

バツ丸 #-|2007/08/12(日) 22:12 [ 編集 ]


菅野莉央ちゃん是非格付けお願いします。

300~は私は女性でも程よく筋肉が付いてる感じのモデルや女優が好きなので、目の保養(?)になりました。スカジョも結構好きです。ペネロペなど・・・ボルベール良かったです。しかしペネロペは最近公の場に一緒にいることが多いですがお姉さんも美人ですよね。
そしてコメントで「七人のマッハ」にふれた時にご紹介いただいた、トニー・ジャー主演作2本観ました!もの凄かったです。こういうジャンルに対する認識が完全に変わりました。完成度は「トム・ヤム・クン」が最高ですけど、信仰心の薄い(?)私としてははじめに観た「マッハ」の、オンバクの為に次々となぎ倒す姿にしびれました。お勧め有難うございました。でも「七人のマッハ」の敵方のボス(爆死した)凄く残忍ですが中々イケメンだったような・・・側近の女の人も。
さや #-|2007/08/13(月) 23:18 [ 編集 ]


>さやさんへ

菅野莉央の格付け了解しました。恐らく2回目あたりでやる予定といたします。

300は目の保養になりました。あの筋肉がどこまで本物なのかは分かりませんが・・・。

女性のヌードは文句なし。キレイすぎ。ペネロペさんも綺麗ですね。裸もとても綺麗。

でも、お姉さんは知らない・・・。今度調べて見てみますわ。


トニー・ジャー主演作を観ていただいたようで・・・。

この2作はアクション映画史を塗り替えましたね~。CG全盛のハリウッド映画に対する痛烈な批判にもなりました。

確かに、この2作とも仏教に対する信仰心が見所。なかなか日本人には理解できませんが、あんなに必死になる姿には感じるものがありますね。

「七人のマッハ」、確かに2人ともそれなりに見た目が良かったかも・・・。


アクション映画であととてもお勧めなのは、

ドニー・イェンの「ドラゴン危機一髪97」
リー・リンチェイの「ワンスアポンタイムインチャインナ 天地黎明」

リー・リンチェイの「ドラゴン・ファイト」「フィフスオブレジェンド」
ジャッキー・チェンの「サイクロンZ」「酔拳」

サモ・ハンの「ペディーキャブドライバー」「燃えよデブゴン」

ジャン・クロード・ヴァンダムの「クエスト」


辺りがとてもお勧め。他にもいっぱいありますが・・・。


大きなレンタル屋であれば、恐らくここで挙げた半分ちょっとぐらいはあると思います。
バツ丸 #-|2007/08/15(水) 01:49 [ 編集 ]

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