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映画評「ブラッドダイヤモンド」~良かったんだけど・・・。

・評価:75点


だいぶ前に公開の映画ですが、当然のことながらまだ映画評を書いていないのと、
(「バベル」もまだ書いていないですが、こちらは最低の評価でボロクソの文面にしかならないので公開に少し抵抗が・・・。そのうちやろうとは思っているのですが・・・)

今週末から来月半ばにかけて(公開日は名古屋基準)


・5月26日~  榮倉奈々 仲里依紗 吉高由里子 「渋谷区円山町」

・6月1日~ 「ザ・シューター~極大射程」
・6月2日~  成海璃子「あしたの私のつくり方」
         長澤まさみ「そのときは彼によろしく」

・6月9日~  堀北真希「恋する日曜日 わたし。恋した」

・6月16日~ 成海璃子 「きみにしか聞こえない」



などなど、観る映画がいっぱいありますので、それらのレビューを書くためにも、今のうちに片付けようと思い今回今作を取り上げることにしました。


尚、恒例の上半期私的映画総評ですが、成海三部作を観賞終了後にやる予定です。今年は昨年以上にたくさん映画を見ましたので、選考にかなり悩むところですが・・・。こうご期待下さい!!





<あらすじ>

90年代末、未だ内戦が続くアフリカの国、シエラレオネ。メンデ族の猟師であるソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)は、貧しいながらも愛する家族と共に幸せな生活を送っていた。

しかし、そんなある日、反政府軍RUF(統一革命戦線)に村を襲撃される。反政府軍に捕らえられた彼は、その見事な体躯もあり家族とは別々にされ、労働奴隷としてダイヤモンドの採掘現場へと送られる。実はそこで掘り出されるダイヤはこの組織の活動資金源となっていたのだ。

銃や軍刀を持った反政府軍の厳しい且つ暴力的な監視の下、過酷作業に従事させられていたソロモンであるが、ある時、驚くほどに大きい「ピンクダイヤモンド」の原石を見つける。これで家族を救えるかもしれない・・・、そう考えた彼は監視の目を盗み、ダイヤを地中に埋めた。


一方、ダイヤの密輸を行っているブローカー、アーチャー(ディカプリオ)は、密輸に失敗して投獄される。そこで巨大なピンクのダイヤがどこかにあり、その隠し場所を知っているのがソロモンであることを耳にする。釈放された後彼はソロモンに家族の捜索と引き換えにダイヤのありかを教えるよう取引を持ちかける。

それを成し遂げるため、街中で出会った「密輸ダイヤの真相」を追いかけているジャーナリスト、マディー(ジェニファー・コネリー)にも密輸ダイヤの真相や密輸の手口の情報と引き換えに「正規のパス」でこの家族をこの国から脱出させるよう依頼する。ソロモン一家の救出とピンクダイヤモンドの獲得のチャンスをして、きな臭いこの密輸商売から足を洗おうと彼は決心したのである。

最初はギクシャクしていたこの3者であるが、お互いの利害とそれぞれの思い、それ以上に3者に降りかかる切迫した状況が、その関係を強めていく。しかし、それはとてつもない苦難の幕開けであった・・・。



<感想など>


富や権力、成功や美しさ、または婚約の一つの象徴であるダイヤモンド。しかし、その美しさやそれが有す華やかにして神秘的なイメージに反し、採掘から仕入れへといたる過程は、あまりに過酷で血なまぐさい。ダイヤは一方で「死と戦争」の象徴でもあるのだ。

今作は、アメリカハリウッドが作り上げた大作娯楽映画ながら、ダイヤも取り巻く実体に切り込んだ挑戦的・意欲的な社会派作品である。


もうのっけから凄い。反政府ゲリラの面々が、貧しいながらも日々逞しく生きている何の罪もない一般市民を一方的に撃ち殺していく・・・。

そのシーンのつくりの凄さ、残虐さはリアルの一言に尽きる。硫黄島2部作と比べても全く遜色がない最高級のできばえだ。

一方的な立場に立ったり鼻につく正義論に終始することなく、ダイヤを取り巻く凄惨極まりないショッキングな現実をきちんとした映像を通ししっかりと描いた点は最大限に評価できる。

中でも、子供を洗脳し、組織に逆らったり非協力的であったりする大人を表情一つ変えず殺すことの出来る組織の尖兵に仕立てあげるところの描写は見事であった。観ていて息苦しくなってくる緊張感・怖さがあった・・・。結局人類はヒトラーやポル・ポト、毛沢東らから何も学んではいない、ということがモロに分かる場面。


また、硬派・重厚な社会派映画であっても、その問題提起に反し、何だか最後は主役級キャラである男女のオアツイ恋愛劇でオチをつけるというハリウッド映画に往々にしてありがちな悪しき作りを踏襲していなかったのも、今作の良い点であったと言える。これでレオさまとジェニファーの濃厚なベッドシーンがあろうものなら・・・。


で、懸念していた俳優らの演技であるが・・・。既に前評判が高かったジャイモンの体を張った演技は非常に素晴らしかった。また、レオ様もジェニファー・コネリーも恐らく自身の経歴の中でも最高の演技ではないだろうか。


ストーリー、演技、演出、セットなどなどにおいて非常にレベルの高い作品。いわゆる「楽しめる」と言う意味での面白さは全くないが、あれこれと考えさせられる非常にいい映画だ。


ただ、そうは言っても75点に留めておいたのには、いくつか不満があったからだ。

まずはレオ様。上記にもあるが、彼は経歴の中でも最高の演技・最高の頑張りを見せたと思う。しかし、それが最高の評価になるかと言うとそれは違う。子供がそのまんま老けたような彼のルックスは、「傭兵くずれの闇ディーラー」というアーチャーの設定に完璧に合っているとは言い難い。どんなに彼ががんばっても、評価点80~90点ぐらいが限界。いや、ほんと彼は頑張ったと思うが・・・。


また、肝心要の「紛争ダイヤ」により一番利を得ている企業や人物達について完全に踏み込んでいないのも大きな減点材料。デビアス社の名を出すことは出来なかったか・・・。まあ、ハリウッド映画でここまで踏み込んだことと、きちんと鑑賞者に問題提起できたことだけでも良しとしなければならないだろうが。


ただ、あえて厳しく且つひねくれた物言いをするが、それでも「白人的高みから人事のように弱者を見下ろした人道主義的思想」から抜け出せていないのではと、個人的に思うところがあった。ダイヤを取り巻く凄惨な状況を提示してはいても、アフリカの貧困や内戦問題の要因のかなりの部分が、欧米列強帝国主義諸国による植民地支配にあるという根本的な事実に対する問いかけ・批判がない。

これから今作のような社会派映画を作る場合には、そもそもの白人が過去に犯してきた罪の数々についてもきちんと触れなければならないと思う。



<追記>

映画の評価感想から少しずれるが、ダイヤに限ったことでなく、特権階級や先進諸国及びそこで生きている人々の生活や優雅で豊かなそれの維持のために、犠牲になっている貧困国家・人々が多々存在する。

日本企業などに比べると欧米諸国の有力大手企業は「民主的」で「人道的」との印象を持っている人もひょっとしたら少なくないかもしれない。

しかし、下記書籍などをはじめ明らかにされているが、


世界ブランド企業黒書―人と地球を食い物にする多国籍企業 世界ブランド企業黒書―人と地球を食い物にする多国籍企業
クラウス ベルナー、ハンス バイス 他 (2005/07)
明石書店

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ナイキ、リーバイス、バイエル、ウォールマート・・・。母国や欧州各国ではともかく、こういった世界的な多国籍企業が途上国でやっていることは、「人体実験」「戦争支援」「搾取労働」「児童労働」に他ならない。

もちろん、日本企業も例外ではない。トヨタや銀行大手などは空前の利益を上げ、大手企業をはじめ今夏のボーナスはかなりの水準になっている。が、それは、もちろん営業努力もあるだろうが、派遣やフリーターなど労働の切り売りや不安定雇用、さらにはニュースのネタとして一向に絶えることのない「談合」「人道にももとる不正行為・違法行為」
(トヨタだって空車検やリコール隠しやっているし、保険会社は食品業界、建築業界もそのやっていることのえげつなさはもはや語るまでもない)

の上になりたっている。もっと言えば、人の命を犠牲にして成り立っていると言ってもいいだろう。市場原理に任せとけばいい、という放任主義が今頃になってより悪い意味で広がってきているが、企業に自浄作用や倫理観などないことは、日々のニュースが明らかにしている。


自分もそうであるが、こういった企業の犠牲者であり、一方でこういった企業を様々な面で支えている点においては他国の他者に対する加害者でもある。

たまには企業と人との関係、先進諸国とそうでない国との関係について考えてみるのも良いかもしれない。
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2007/05/23 20:08|映画評トラックバック:0コメント:0

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