バツ丸のエンタメ問答

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映画評「そのときは彼によろしく」~消化不良どころか腹下しの珍作・駄作

評価:30点
(長澤まさみファンなら50点)


上半期最終月となる6月が始まりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

映画好き、若手女優好き私にとって、有力若手女優が主役を張る映画が数多く公開される今月は、非常に忙しい且つ楽しい月となりそうですね。

今月最初の土曜日である今日、マサミストである私は当然のことながらこの作品を観に行ってきました。

まあ、詳しくは本論を読んでいただくとして、と言いたいところですが、個人的にブレイクしてからの長澤出演映画作品の中で最もつまらない作品であると思います。私のように長澤まさみに特別な思いを抱いているような者でもない限り、観に行くのはお勧めできませんね。

いやはや、かねてからこのブログでの映画評を通して散々言ってきている、さらには今年に入ってきてから何度となく警鐘を鳴らし続けている「若手女優主演の邦画作品」の問題点が、見事に・完璧なまでに・これみよがしに存在していましたね。

自分の左横に居たおっちゃんと左斜め前に居たおばちゃんは、中盤以降ずっと泣きどおしでありましたけど、私にとっては失笑・あくびの連続でしかありませんでした。


それにしても、長澤まさみや彼女が今まで出演してきた映画に対する個人的評価はともかく、彼女が「セカチュー」でブレイクして以降の作品は、「セカチュー」も含め映画的な欠陥が多く、彼女の魅力のみにより支えられている・彼女が出演していたから観ることが出来る作品ばかりであったように思います。所属事務所である東宝の尽力やそれを生かしたマスコミ攻勢があるにも関わらず、彼女の出演作品の殆どが動員・興行収益が少ない、視聴率が低いことが、何よりもこのことを示しているように思えてなりません。

長澤まさみの熱心なファンである私ですら、「長澤出演作品は面白くない」・・・。素直にそう言わざるを得ません。もはやこれは定説になっているとすら思います。

今作はその長澤の持つ不名誉な評価をより決定的なものにした、とんでもな珍作であり駄作。

ファンである私としては至極残念ではありますが、今年の私的各種映画評において、良い意味で彼女を選出することがこの時点で完全になくなりました。相変わらずこういった映画を無理やりに成立させうる女優としての魅力・マンパワーは凄まじくはありましたが・・・。だからこそ、私は長澤まさみが気の毒でなりません。


以下、恐らくかなり長くなるでしょうが、今作の問題及び今作の原作である市川拓司作品の根本的問題・レベルの低さ、女優長澤まさみ論などなどを雑論的に述べていきたく思います(たぶん)。





<あらすじ>


アクアプランツ(水草)の専門店「トラッシュ」の店長をしている遠山智史(山田孝之)。それは13年前、転校したばかりで友達が全くいなかった彼にとって、初めて出来たかけがえのない友人であった滝川花梨と五十嵐佑司との約束であった・・・。経営は順調であるとは言えないものの、水草を愛する彼は日々懸命に仕事をしていた。一方の佑司はその当時から発揮していた絵の才能を生かし絵を描き続けていた・・・。


そんなある日、トラッシュの店先に見慣れない美女がやってくる。水草にしか興味がなく、女性から寄せられる視線や気持ちに全くもって鈍感な彼は全く知らなかったが、実は彼女はカリスマモデルとして世界で活躍していた森川鈴音(長澤まさみ)であったのだ。さらに、そんな彼女こそ、かつての幼馴染である滝川花梨その人でもあったのである・・・。身寄り・住むところのない彼女は、住み込みのバイトとしてここで働かせてくれるよう智史に頼み込む。

彼女は正体を明かさぬまま、彼はそんな彼女の正体に全く気づかず彼女の真意をはかりかね戸惑ったまま奇妙な2人の共同生活が始まりを告げる。音信不通になっていたもう1人の幼馴染佑司(塚本高史)の居場所も判明。同時に13年前に止まった時が再び動き出すかのように思われたのだが・・・。

なんと佑司はバイク事故で昏睡状態に陥っていた。そして、13年もの時を経て智史のところに姿を見せた花梨に残された時間も残りわずかであった・・・。


<感想など>

既に上にも書いたが、この作品、ここ数年の邦画の問題をすべて集約させたように思えてならない。

まあ、良かった点といえば、プリズムや水草、思い出の品といったものをそれなりに上手く話しに絡ませていることぐらいだろうか・・・。


とにもかくにも、「これは所詮創作話なんですよ~」と観賞している自分に必死に問いかけても、あまりに気になる点が多すぎる。設定及びストーリーが酷すぎて、作り物としてのリアリティも面白みも全くと言っていいほどない。

特に酷いのが、主登場人物らを取り巻く、これみよがしに不幸な設定だ。

その酷さは、今作にある、

「当然自分の知らない超絶美女が押しかけてきて珍妙な同棲生活が始まる」
にも関わらず、智史が全く以って平然としている。




「あんだけの数の<水草&熱帯魚入り水槽>を維持し続けるのにいったいどれだけの金がかかるの!!」

が大して気にならないほどに凄い。


智史の母は幼少時になくなり父親は重い心臓病(後に死亡)。佑司は父親がおらず母親からは捨てられ、さらに絵画展出品に絡む詐欺にあった挙句バイク事故で意識不明。花梨は孤児で意味不明の奇病にかかり余命いくばくもなく・・・。また、この3人がかつて育てていた犬も死に・・・。

と、とにかくありえないほどの不幸のオンパレード、同情引きのてんこ盛り。そのコテコテ具合はcats-cafeの名物ビックパフェ「アンビリーバブル」(こちら)に匹敵し、ファンタジー度では西洋の有名なファンタジー作品を問題にすらしない!!

このストーリーあってのこの設定、この設定を生かすためのこのストーリー、ということは全くなく、ストーリー・設定共にお互いがあまりにご都合主義的過ぎ。よくもまぁここまでご都合主義に出来るなと心底感心せずにはいられない。今作からご都合主義を取り除いたら何も残らないだろう。そして、この不幸・同情引きのてんこ盛りと並び今作のご都合主義を彩っているのは「ありえない奇蹟の多発」である。

具体例は数限りなくあるが、その最たるものは、何と言っても最後であろう。核心部分であるので詳しくは書けないが、物理法則や医学・常識を根本的に無視しすぎたあまりに酷いものであるとだけ言っておく。オチとしても最悪。もう「衝撃」ではなく「笑劇」だ。最後の場面はせめて病室にしてほしかった・・・。恐らく監督をはじめとした今作の製作者の頭は豆腐よりやわらかいんでは?


中盤以降ずっとすすり泣いている鑑賞者が少なからずいたが、私はこういったありえない奇蹟や同情引きが出てくれば出てくるほど、作品に対する思い・観賞意欲が減退し、うんざりしてしまった・・・。質の悪い食品を大食いしたような感じだ・・・。泣きじゃくっている彼らと私とでは、何もかもが違うのであろう。


ただ、こういったことらは、映画そのものの問題と言うよりも、ひとえに原作執筆者である市川拓司の作家としての才能のなさ・愚かさ・低レベルのメンタリティーにある。

何度も言っているが、こういうご都合主義的な設定やお泣かせ要素やありえない奇蹟でしか話を作ることが出来ないのは、作家・エンターテイナーとして最低且つ愚劣であると断言する。奇蹟や大切な人の死や病気はめったにないからこそ、それに重みがある。しかし、こうも都合よく乱発すれば、それが持つ価値が相対的に低くなるどころか、そのことの存在意義すら問われよう。この基本的なことすら分からず、こういったものでしか話を作ることが出来ないのであれば、作家を辞めるべきだとすら、私は思う。もちろん、彼がこういう作品を書くのは彼個人の勝手だ。だが、こんな作家の作品をもてはやす文壇界とそれを映像化しようとするテレビ・映画業界は、相当にアホであると思う。


とまあ長々と書いたが、実はここまでは、所詮序論。


原作作品もあり、今までの長澤出演作品同様ストーリーや設定がどうしようもないのは今作観賞前に既に分かりきっていることである。

そう、今作の致命的な問題・・・、それは長澤まさみの魅力を生かしきれていない、ということに他ならない。このことが今までの長澤出演作品と今作との致命的違いであり、上記作品そのものの問題性と並び今作を酷評した一番の理由である。

中盤から後半にかけて強制的に退場することもあり、彼女の出演時間はそれほど多くない。さらに宜しくないのが、彼女の顔アップ映像こそ多いものの、ただそれだけで彼女を魅力的に撮ろう・美しく撮ろうという意識・工夫がまるで感じられないことだ。長澤出演作品史上最も酷い。圧倒的なかわいさとスタイルを誇る彼女をここまでダメダメに撮れるのもある意味凄い。「タッチ」の犬童監督レベル、とまでは言わないが、せめて「セカチュー」や「ラフ」ぐらいには彼女を撮って欲しかった。せっかくの逸材がこれでは台無し。

ようは、映画本編がダメダメでも、せめて長澤の圧倒的な魅力を見せ付ける「アイドル映画」としての純度が高く、映画的な問題を払拭するようなものであればよかったのだが、今作にはそれすらもない、ということだ。恋愛映画としても長澤のアイドル映画としても失格、全くいいところなし。


熱心な長澤ファンか市川拓司のファンでもない限りお勧めは出来ない作品。
ほんと、長澤まさみは依然映画に恵まれていない。今作をみて彼女に対しあれこれ思うところが出てきてしまった・・・。



<というわけで長澤まさみについて>

今までその外見的魅力・声のかわいさ・表情の多彩さ・演技などに立脚した強烈無比のマンパワーをして数々の映画のダメダメなところを多々救ってきた彼女。今作では全体的には不発であったと感じた。


そもそも、「カリスマモデル」という設定に彼女はあっていない。

所詮モデルというのは、髪型や服・装飾をより良く見せる道具でしかなく、またその魅力もそれらによって作られた部分が多い。ようは、ある程度の条件を満たし、服や髪型や装飾品を何とかすれば、例えば蛯原友里なり押切もえなりといったモデルに近づけたり似せたりすることが出来るということだ。

しかし、長澤の魅力は服や装飾ではなく何より本人自身の魅力によりもたらされている。その声・スタイル・顔・表情・キャラクター・・・。そういったものすべての完璧な融合が長澤を長澤たらしめているのである。それは業界トップにふさわしいオンリーワン且つ日本の映画女優史上で見ても屈指のもので誰もまねできるものではない。トップのファッションモデルと長澤とではその魅力の「質」が根本的に違うのである。故に、作品・役柄を通してマンパワーが不発になった・・・。
(中々上手く説明できないのがもどかしいが、長澤はファッションモデルとしては適さない人材であると私は思う。モデルにしてはがたいが良すぎるし・・・。)

それでも、最後の「独白シーン」や、智史の父に「病気の再発」を告白するシーンなど一部でこそ「流石長澤!!」と思わせるパワーを発揮したとは思う。演技・セリフ回しに関しても過去最高の出来で、彼女の成長振りを大いに感じ取れた。最後のあのセリフを聴くだけでもファンなら大満足であろう。

ほんと、とんでもないことであるが、ここまで散々なストーリー・演出・設定であるにも関わらず、さらには出番が少ないにも関わらず、尚彼女は強靭な魅力を随所で見せ付けた。どのような状況下にあってもここまで魅力を見せ付けられる若手女優は、彼女と宮あおい、堀北真希ぐらいなものだろう。最近では新垣結衣や北川景子が彼女に猛追していると思っていたが、先日出演した「メントレG」も含め、長澤は化物であり、まだまだ余人が追随できるものではない。


だからこそ、今作のような実にしょーもない映画に彼女が出ているのが歯がゆくて仕方がない。彼女を抱える東宝が彼女のためにやらなければならないのは、今作のような狭量で低レベルな清純映画やお泣かせ映画などに彼女を出演させるのではなく、彼女の類稀な魅力と資質とを余すことなく引き出すどころか、より成長させる優れた映画に出演させることであろう。カスレベルの小説を映像化したものなどに頼らずとも、いっそのこと東宝が社運をかけてオリジナル映画でも作ればよい。今のままの起用方法だと日本刀の名刀である「正宗」や「村正」で100円豆腐を斬るようなものであろう。価値を貶める不毛で意味のない行為と言う他ない。長澤だからこそ、このような起用方針でも凄いものを見せるが、いつまでもこのままだと成長は望めないし、追いすがる後続をいつかは振り切れなくなるだろう。東宝には彼女は「東宝」のみならず日本の映画業界の至宝であることをもっと認識していただきたい。

先日20歳になったことだし、今作のような映画はもう卒業したほうがいいだろう。次の作品に期待したい。



<おまけ~哀れ国仲&ふんばった北川・・・>

今作では、国仲涼子が智史のことを好きなパン屋の店員を演じ、長澤演じる花梨と共に微妙な三角関係らしきものを作っているようなのだが、これがさっぱりだめ。

この前も2時間ドラマに出ていたが、何か急激に魅力がなくなっている。長澤と並んで映っている場面がいくつかあったが、ただ一方的に押されていただけ。当然ストーリーとしては、智史は彼女には全く関心がなく最後には花梨を選ぶわけであるが、両者のビジュアルのあまりの差から、ストーリーを全く知らずとも両者が出てきた瞬間にその結果がはっきりと読めてしまうのである・・・。いわゆるやられ役・・・。ほんとどうしちゃったんだろう、彼女・・・。


一方の北川景子であるが、出番こそ少なかったものの、長澤と対峙するところで彼女に押しきられることなく見事に踏みとどまった。やはり只者ではなかった・・・。

思うに北川・国仲が演じる役を反対にしたほうが良かったのでは?

北川だったら長澤の恋のライバル的存在として申し分ないし・・・。




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2007/06/02 14:08|映画評トラックバック:0コメント:2

コメント

某所ではお世話になっております、ジギースターダストです。

いやいやほんとに面白いですこのブログ。楽しく拝見中です。

〉「カリスマモデル」という設定に彼女はあっていない。

ここでしょうね。うんうんものすごく同意です。
モデルと女優の美しさって違うんですよ、根本的に。
これを製作者が理解していないと、イケメンパラダイスみたなドラマが誕生することに・・・って話が脱線するので戻します。
東宝という邦画界最大の映画会社がこれでは・・・。しかも長澤まさみって東宝芸能なんですよね。うーん女優というものを・・・。

市川拓司というのが最悪です。こいつの考えるストーリーってなんだかなあ~。難病奇病の連発で、何か変なこと考えてそうです。話自体も軽いし、薄い。yoshiとかと一緒では。

邦画全体がマンガ原作とかケータイ小説とかものすごくお手軽になってきてます。東宝には映画会社の意地を見せてもらいたい!テレビと同じように軽いものを作っていては厳しいですよ。お金払って観るんですよ映画って。その辺をよく考えてほしいです。

まあ文句言うほうは楽だけど、実際作るのはむずかしいのかな~。






ジギー #-|2007/07/03(火) 10:41 [ 編集 ]


>ジギースターダストさんへ

どうもです。お世話になっております。

東宝の歴史の中でも屈指の女優であるはずの彼女にこの扱いですから。舐めてます。

市川は正直うっとおしいです。業界関係者だったものとしてムカツイて仕方なかったですね。こんな奴を売り出し・賞賛している業界にも日本人にも。

日本人の読解力、論理力の低下が伺えますね。すぐに結果を求めたり楽をしようとしたり・・・。醜い国民性の反映です。


東宝には女優長澤まさみのポテンシャルを如何なく引き出し、発揮させる映画を作って欲しいですね。今までのような映画はもういらん。
バツ丸 #-|2007/07/04(水) 00:39 [ 編集 ]

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