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CDレビュー~プログレ、すげえっすよ~格調高きプログレ

●interpose+ 「INDIFFERENT」 評価:AA

ジャンル:ジャズプログレ シンフォニックプログレ

indifferent.jpg
(2007/06/27)

視聴は→http://www.interpose.jp/

1.Rosetta
2.Man Form The Forest

3.Dayflower Part 3
4.Heliopause
5.ALIVE
6.Anonymous


<問題点・注意点>

1・ボーカルが脆弱


今作のライナーノーツに書かれているように、わずか数百・数千枚の市場にとどまっている日本のプログレシーン。しかし、そうであっても、黄金の70年代から絶えることなく数々の名アーティスト・名バンドによって受け継がれてきた日本プログレのレベルは世界的に見ても極めて高いと言えるだろう。ここ数年においても、ベテラン・若手関係なく活動ぶりが目立つアーティストが増えてきており、少しずつではあるがプログレシーンが活性しつつあるようだ。プログレ新時代と言ってもよいかもしれない。

1986年に田中健士(G)と佐藤カツ(Ds)の両名により結成され、幾度となくあったメンバーチェンジや活動休止を経て今第3期としての活動を行っているこのインターポーズ+も、そのシーンを確実に担うバンドであろう。今作は、約20年の月日を経て2005年に発表された1stアルバムから約2年ぶりとなる2ndアルバムである。





主メンバーの2人である田中と佐藤が80年代から活動していることもあってか音楽性に関しては、典型的な日本プログレ・シンフォニックプログレを忠実に継承したものとなっている。「伝統的」と言い換えてもいいだろう。

とは言え、プログレ・プログレメタル的アーティストの醍醐味であるが一方でありがちでもある「高密度のサウンド・バカテクの誇示」はそれほど多くない。ジャズの要素溢れる各楽器の個々のパートの技術の披露よりアンサンブル重視で且つ適度にサウンドに隙間が空けられた「無駄な音」のないインストパートが、楽曲に軽快さや品の良さ、アナログ時代のジャズやプログレを想起させる「デジタルサウンド」ではなかなか感じることの出来ない懐かしさを与えている。

その演奏はまさに「巧」の一言に尽きる。技術誇示的な無駄な音のない分、その演奏一つ一つ、弾かれる音一つ一つの重み・良さが強く伝わってくる。ひたすらな技術の練習ではこういう音作りは出来ない。元来持っている確かなセンスだけでなく、数限りない「経験」=ライブ・セッションを積み重ねてきたものだけが作りうるものであろう。その押し引きを完璧にわきまえた演奏は「上手い・巧い」と言うよりも「美味い・旨い」に近い。

それのみならず、彼らの卓越した演奏をよりよきものとする編曲センスも見事。随所に盛り込まれた変拍子やメロントロンの盛り込みや、また、ピアノ一本に近い簡素な編曲がある一方スリリングなインストバトルを大胆に盛り込むなど静動の対比がしっかりとした構成力も素晴らしい。他に何も言うことがない。

それら演奏・サウンドにのるボーカルは、演奏の上手さや抜群のサウンド構成とは違い比較的簡素。プログレ的壮大さや凄みを殆ど感じさせず、どちらかと言うと歌謡曲やニューミュージックに近いものがある。これがまた良く、上記演奏や編曲の良さと合わせ、このバンドやその音楽性の持つ「格調」をぐっと上げ、さらには「聴き易さ」をもたらしている。あっさりとした声質もそう感じさせる大きな理由であろう。メジャー市場やコンピューターテクノロジーに依存した音作りでは生み出せない音楽・・・。

今作の1曲目は、そういった彼らの音楽性を端的に示す、実にオープニングにふさわしい最高の楽曲。そのインスト最初の数秒で「ガツン」とやられてしまった。Renaissance作品の1曲目を想起させる・・・。これこそがプログレの醍醐味だ。


ただ、演奏や編曲の完璧さやそれが故の楽曲の完成度に比べると、ボーカルの歌唱がパワー不足なのが気になる。高音域部分での声量や音程が不安定で、3曲目の中盤から後半にかけての部分、4曲目の中盤スキャット部分、最終曲の中盤高音部分において特に顕著にこの問題が出てしまっていた。残念ながらこのことは楽曲の完成度を下げてしまった・・・。楽曲だけでは文句なしに名盤レベルであるがそうしなかったのはこのため。

メロディーセンスや声質、雰囲気にはとてもよいものがあるので今後の精進に大いに期待したいところ。ボーカルの技術がもう少し向上すれば限りなく無敵に近い。

メジャー音楽ではなかなか味わえない「格調」「芸術性」を求めている人には是非とも聴いて頂きたい聴き応えに溢れる一品。

ただ、今作リリース直後、結成以来のメンバーであるギターの田中が脱退した。このことが今後の音楽性や活動にどのような影響を与えるのか不安がぬぐえない・・・。



<追記>

今作は、以前紹介したASHADAの「circulation」と同様、日本のレーベルではなくフランスのレーベル「MUSEA」から発売されている。非常に素晴らしいこの音楽性を彼らと同じ日本人ではなく、遠い異国のフランス人の方がきちんと評価しているというわけだ。実質日本のプログレはこのレーベルに支えられていると言っても言い過ぎではないのかもしれない。実に嘆かわしい限りだ。

まあ、世の中確実にメジャーとマイナーとの線引きがあるが、そうであってももう少しマシにならんのかと思わずにはいられない。










・アーティスト評価
歌唱力8 ()
作曲10 ()
編曲10 ()
独創性9 ()
安定性10 ()
9 ()
総合9 ()
熱中度9 ()

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2007/10/21 23:48|アルバムレビュートラックバック:0コメント:4

コメント

お久しぶりです。

ジャズロックスタイルの日本プログレっていうとあまり数はなく
特に2000年以降だとあまり聴かないですね、それも女Vo入りは。

今は日本のロックバンドKENSOを聴いていますが、
シンフォニックさと無国籍さ、そしてガムランなどが取り入れ
素晴らしいアルバムとなっています。
(1曲ですが女性ヴォーカル曲)
「天鵞絨症綺譚」というアルバムでまだ入手は容易。
ロックのスピリットも詰まっていて1曲目の精武門という曲ののっけからのギターリフはすごく格好いいですよ。

あ、以前のアルハンブラのレビューを見ましたが、アルハンブラの
一つ前のバンド、(アルハンブラのメンバー全員がやってた日本の
プログレハードバンド)Marge Litch)マージュリッチ)と
サーベルタイガーのヴォーカル「久保田陽子さんのやっていた
PROVIDENCEというバンドの1stも必聴だと思います。
(サーベルタイガーを気に入られたならまた違った歌唱が聴けます)


女性ヴォーカル入りの日本プログレで最近のなら「浪漫座」を
お勧めします。あれはASHADAと比較しても全く遜色は無いと
思います。2005年作だったでしょうか、たしか。
ページェントタイプだったような…
凛 綺羅 #W30.zYOU|2007/10/24(水) 15:04 [ 編集 ]


ポピュラー系はいいも悪いもごちゃ混ぜですからね
その点 クラシック系は安定して高いレベルだと思います 聞くほうも含めて
CDは数十年たって 評価が安定してきて廉価盤になってから買いたいという気持ちがあります
いい演奏は時代を超えていると思います

廉価版は名演奏が聞ききれないほど山ほどあって それだけで時間が過ぎてしまいます
気に入った演奏は100回以上聞きますし 別にリアルタイムである必要はないと私は考えてます

私みたいな人間がいるから新譜は売れないのかな~と思います

クラシック系を見てみると数十年たってから評価が変化することが見られます
問題は数十年評価され続ける演奏だと思います
いくらいい演奏でも忘れられる演奏はあまり聞きたくないですね
現代音楽も含めて
超絶技巧的演奏や曲は廉価版に山ほどありますし

クラシック系は ましな演奏家や聞き手が多いと思います
生涯をかけて演奏したり聞いたりする人が多いと思います

また駄文を書かせてもらいました 失礼します
PP #-|2007/10/24(水) 19:05 [ 編集 ]


>凛 綺羅 さんへ

ジャズプログレは少ないですか。市場規模を考えると仕方ないでしょうけどね。Marge Litchもプロビデンスも聴いてみたいですね。

浪漫座はサイトで視聴しましたがいいですね。これもアルバムで聴いてみたいですね。


>PPさんへ

いいものがいい、というのは今も昔もどのジャンルにおいても関係ないと思います。


>クラシック系は ましな演奏家や聞き手が多いと思います

ですが、これは逆説的だと思うのです。多いのではなくて、そういう人たちがやり、聴く音楽だから結果としてそうなっているというだけで。

通常のJ-popでもよい演奏家はいっぱいいますし、プログレやメタルはクラシックに負けないくらいの超絶技巧の持ち主が多くいますね。

しかし、個人的にはどちらかと言うと演奏よりも曲の出来重視ですね。

ま、少しでも多くいい音楽を聴いていたいと思っているのですが、現状ではごく一部の人以外クラシックには手を伸ばせていないのが現状ですね。
バツ丸 #-|2007/10/28(日) 22:22 [ 編集 ]


Marge Litchは現在までに4枚アルバム出していますが
たまに聞くのは真実の指輪ですね。知り合いに聞かせたら
以前お送りしたSound Horizon っぽい(Chronicle 2nd)
とのこと。でもかなり格好いいと思います。

レビューはよろしければお願いしたいところでしょうが
お忙しそうで、またお邪魔します。(音源は某経由にて。

演奏に関して。
曲はメロディーが大事かというともちろんそうと思いますね。
ただ、良いメロディーを表現するには十分な技量があるほうが
良いとも思います。

>クラシック系は ましな演奏家や聞き手が多いと思います

>ですが、これは逆説的だと思うのです。多いのではなくて、そういう人たちがやり、聴く音楽だから結果として
そうなっているというだけで。

この点について、素晴らしい曲で世に知られていないものはおそらく時間の経過とともに演奏できる人間がいなくなりCDやレコードでしか聞けなくなる時代が来そうでそれが最近憂慮する事。

今観て聞けるアーティストが演奏できなくなたリいなくなってしまう前により多くの作品お触れ、できれば生で見る機会は逃さないようにと心がけるのみです。
自分が生きている同じ時代にすごいアーティストがいてすごいものを
いっぱい作ってそれを観て聴けるというのは大変幸運なことだと思いますから。
凛 綺羅 #-|2007/10/31(水) 23:19 [ 編集 ]

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