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映画評「ALWAYS~続・三丁目の夕日」~これぞ横綱相撲

・評価:90点


恐らく今年下半期の邦画で一番の話題作であろう今作。前作がそれほど好きではなかったこともあり、「まあ堀北目当てで観にいこう」との軽い気持ちで観たのであったが・・・。






<あらすじ>


東京タワーが完成し、来るべき東京五輪の開催に向けて東京が目覚しい発展を遂げようとしていた昭和34年(前作から4ヶ月経った)。しかし、夕日町は相変わらずの様子、であったのだが・・・。


駄菓子屋を営む文学部上がりの売れない作家、茶川(吉岡秀隆)は自分のもとを去ったヒロミ(小雪)と一緒に暮らすことを夢見て、身寄りのない少年淳之介(須賀健太)との共同生活を送っていた。血の繋がりはないものの、両者の絆は深く、強かった。しかし、愛情だけではどうにもならない現実の厳しさが否応なしに二人を追い詰めていく・・・。


淳之介はクラスでもトップの成績であった。しかし、茶川の貧乏さが故に給食日すら払えない有様。そんな実情を知った淳之介の実父である川渕(小日向文世)が、淳之介にその能力にふさわしい優れた教育を受けさせるため彼を連れ戻しに再び夕日町にやってきた。

川渕が茶川に言い放った言葉はことごとく正論で、茶川は自分の無力さ、ふがいなさを痛感する。「人並みの暮らしをさせられないのであれば淳之介を連れ戻す」・・・。川渕にそう約束させられた茶川は、安定した生活をするため、そしてヒロミに一人前の自分を見せるために、一度は諦めていた芥川賞受賞の夢に向かって再び純文学の執筆を始める・・・。


一方、則文(堤真一)が主の鈴木オートでは彼のいとこが事業に失敗し、その娘の美加をしばらく預かることになった。すっかり貧乏になってしまったのであるが、ずっとお嬢様育ちであった彼女はその現実を受け入れられず、さらにはそれによる心的つらさもあり、鈴木家の面々に対し実にわがままに振舞ってしまう。それが新たな騒動を鈴木家にもたらしたのであった・・・。



<感想など>


「内容的・商業的、ないしはその両方で成功を収めた作品の続編はつまらない・・・」。今まで数限りない作品の続編がそのことを証明してきたと言える。

これには、評価を得た作品の続編ということで鑑賞者の見る目が厳しくなるのもあるが、それと同じかそれ以上に続編には安易な商業主義が見え隠れしていることに、その原因があるからだろう。


これらことと、元々ミドル昭和の美化が出すぎた感のある前作がそれほど好きでなかったこともあり、その話題性やメディアでの強力なプッシュに反し、今作に対する関心は極めて薄かった。

当然のことながら鑑賞の動機は堀北が出演していることのみ、であったのだが・・・。


正直に言ってやられた・・・。


今作と前作との決定的な違いは「ミドル昭和の美化とそれによるノスタルジーの喚起」という前作の路線を踏襲しつつも、

「茶川の芥川賞再挑戦」の話を軸に主要登場人物個々の話をしっかり描けている点にあろう。

やや詰め込み過多な面もあり、各々話はかなりベタで容易に予想がついてしまう。が、

喜怒哀楽のツボを的確に抑えたその内容にテンポのよい演出。そして絶妙の間と掛け合いとを見せる堤・薬師丸・吉岡・堀北&子役二人ら実力魅力溢れる俳優らの、それぞれの経歴を代表するといっても過言ではない気持ちの入った見事な演技により、ベタはベタでも、鑑賞者が予想・期待していたであろうものより上の、さらには非常に生き生きとした仕上がりになったと感じる。

「こんな家族あったらいいな」「こういう人たちが回りにいたら楽しいだろうな」

と、ひねくれものの私でも思ってしまう。とにかく観ていて楽しいのだ。この辺りのところが、「ミドル昭和が舞台でノスタルジー溢れる作風」「実力・魅力のある俳優起用」と今作と同じコンセプトであるものの、結果として作品評価も興行的結果も散々な東映配給作「オリヲン座からの招待状」と今作との決定的差であり、今作が面白い一番の理由でもあろう。オリヲン座には感傷はあれど、話題作を中心に観るライトな鑑賞者に訴えかける娯楽性が欠如しているのである。

ユーモアに溢れクラスのみんなと仲の良いムードメーカーと一人勉強にふけるまじめなガリ勉君どちらがクラスで人気がでるか・・・。この両作の比較はこの問いに対する結果に通ずるものがあろう。


話がそれたが、まだ当時は売り出し中でまだまだ無名に近かった堀北も、前作から今作制作までの間に地位・実力とも飛躍的に上げたこともあり、当初の予想よりもかなり出番が多く、しかもかなりおいしいところをさらっていた。そこでの演技も良い。今の若手女優の中で金の卵を演じられる者は、蒼井優に貫地谷しほり、そしてこの堀北ぐらいではないだろうか。20歳以下に限定した場合、恐らく堀北のみだと思われる。

まあ、東北からきた金の卵の女性としてはあまりに美少女過ぎて、今においても当時においても「東京の女性」を軽々と凌駕しているのがまあアレなんだが・・・。とにかく堀北ファンにとっては必見であることには間違いない。


あえて今作の問題を指摘するとすれば、堀北演じた役と同郷の少年を演じた浅利陽介がパっとしなかったのと、ところどころ「如何にも合成映像です」ということがバレバレのチープな映像が散見されたことか・・・。せっかく金をかけ、役者も良いのでそろえたのだから細部の細部までこだわりを見せていただきたかった。

また、ストリップ嬢という、売春やソープといったセックス商売ではないものの、当時の道徳観・倫理観においてはこれら職業と同じくらい一般世間からは厳しい視線を受けていたであろう小雪演じるヒロミの描写も弱かったか。手塚理美演じる先輩ストリッパーの存在及び手塚の演技に救われたものの、少しでも良いのでこういう仕事をしていることの辛さや厳しさを示す描写があれば、終盤の感動が一層盛り上がったと思う。


まあ、他には、そもそも堀北のような東京者を凌ぐ美少女や、場末のストリップ劇場なのに小雪のような美女、吹石のような長身ナイスバディーの女教師なんていねえよ!!

と、映画の出来とは関係ないところで思わずツッコミ突っ込みたくなるところもあったが(爆)、映画の持つ勢いや役者の好演が、細かいところでの問題を霧散させたと思う。


邦画界において「ミドル昭和」をはじめとした近代を舞台にした作品を隆盛させた今作の功績は非常に大きなものであると言えるだろう。

しかし、一方で役者の演技や脚本、演出、主題などがしっかりしていないと、学園ものや刑事もの、第二次大戦を扱った戦争ものといった定番ジャンルと同様、容易に作ることが出来る反面、その出来が非常に陳腐なものになる危険性をも示したとも言える。さてさて、恐らく壁となるであろうこのシリーズを超えるものが後々に出てくるか・・・。批判的な視線で見るとしようか。
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2007/11/13 23:56|映画評トラックバック:0コメント:2

コメント

お久しぶりの上に、ちょっとタイミングのずれたコメントです。というのも、やっとこの日曜日に見たところなので。
薬師丸ひろ子と堀北真希の、掛け合いというか、それぞれ呼応しているような演技、素晴らしかったですね。
団塊の後塵世代の私はこの時期の記憶がかすかにあるものですから、その時代考証の正確さに感心すると共に、当時の貧しさ、いや質素さと現在の自分を照らし合わせ反省しきり。
やっぱり人間、質素さを忘れるといけません、奢侈になれた心には飢えとか、餓死というものを想像することも出来ませんね。
てっちゃん #-|2007/11/30(金) 22:51 [ 編集 ]


>てっちゃんさんへ

お久しぶりです。お返事遅れてしまって申し訳ありません。

ま、今作は上映が長そうなのでいつ観てもよいでしょ。

主要役者の掛け合いは絶妙ですね。前作から飛躍的に成長しているのは、今作への意気込みの現れであると思います。

私は流石にこの時代生まれていないので・・・。漠然としたイメージしかないです。

質素が故のよさは確かにあります。今はモノが溢れすぎていますね。
バツ丸 #-|2007/12/04(火) 23:44 [ 編集 ]

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