バツ丸のエンタメ問答

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CDレビュー~へヴィーミュージックのカリスマ・美と狂気と暴虐の支配者降臨!!

●HEAD PHONES PRESIDENT 「Folie a deux」 評価:S(名盤入り)

ジャンル:へヴィーロック モダンへヴィネス ミクスチャー プログレッシブメタル オルタナティブ 民族音楽

folieadeux.jpg
amalogo111.jpg


1.Chain
2.Cray Life

3.Labyrinth
4.Refine

5.Hang Veil
6.Free Fate
7.Lie Waste
8.Puraudis
9.Light to Die

10.Endless Line
11.Folie a Deux
12.n0ize




<問題点・注意点>

1・印象的すぎるAメロ、Bメロに比べるとサビがちと弱い
2・民族音楽的要素が薄まっている
3・前作の6、7曲目のような前衛的な大曲がない
4・F言葉多し
5・音楽性の重さ暗さ故に聴き手を選ぶ
6・ここ数年のへヴィーミュージックの新鋭らと比べると音楽性がもう古いか・・・
7・中盤が少し弱い
8・ドラムが前任者に比べるとかなり劣る


2007年私的ナンバー1アルバムですが未だレビューしていない今作。ま、ようやく落ち着いてレビューできそうなのでやっていきます。





2003年のエヴァネッセンス隆盛に端を発した世界的なフィメールへヴィーミュージックブーム。数年を隔てた今、この日本のインディーズシーンにおいても爆発的な盛り上がりや進化・発展を見せている・・・。

実力・魅力に秀でたアーティストがあまた出てきているが、その中においても、ブーム隆盛以前の2000年より活動を開始しているHEAD PHONES PRESIDENT(以下HPPと表記)は、まさにシーンの土台を築き上げてきたパイオニアと言える存在だ。一般的な知名度は低いものの、既にアメリカをはじめとした海外でも積極的にライブを行い極めて高い評価得ている彼ら及びボーカルのAnzaは、今日のへヴィーミュージックシーンの充実ぶりを構成している若手らにとって、既に目指すべき目標・音楽をやる動機になっていると言える。もう彼らはこのジャンルにおける開拓者ではなく重鎮なのである・・・。

約2年ぶりのアルバムであり、フルアルバムとしては約4年8ヵ月ぶりとなる今作は、まさにそのことを示す圧巻の傑作だ。帝王・カリスマ・王者・長者とかと称される極めて少ないアーティストと、そのアーティストの作品のみが有すことの出来る圧倒的な凄味・風格に満ち満ちていた・・・。

さて、アルバム名である「Folie a Deux」は、フランス語で「二人狂い」の意味を持つ精神医学用語。「統合失調症など精神的に問題のある患者と正常な人間が生活を共にしていると、もともと正常だった人間もその患者の影響を受け同じ症状を見せる」とのことである。狂気の蔓延とでも言うべきか・・・。それはそのまま、今作発表までに至る各メンバーの精神的ありようを示しているように思えてならない。見事なネーミングセンスだ。今作の聴いてまず感じたことは、王者である彼らの「もがき」や「苦闘」である。それはマンネリズムや追随してくる後続との戦い。少しでも自分たちの音楽性を進化・発展させようと努力や苦悩の跡が作品・楽曲の端々で聴いてとれる。陳腐であるが、「魂削っている」「命削っている」という言葉がふさわしい。

何より驚かされたのはサウンド構成、中でもギターが激変していることだ。

今までは、ギターはへヴィネスとグルーブを創出するための「黒子」的存在で、ほとんど前面に出てくることがなかった。だが、今作においては、1・2・9・10曲目を筆頭にギターが考えられないほどに前面に出ており、中には今までにほぼ存在しなかったギターソロがあるものすらある。それだけでなく、ギターシンセサイザー的な様々な音色の使い分けやより緩急・軽重自在のリフもそうであるが、演奏面での創意工夫やレベルアップが楽曲のあらゆるところで感じられる。

また、6曲目などスラッシュメタル的なスピーディーな楽曲や比較的ノリが良く「彼らの楽曲」にしては随分と聴きやすい曲があるのも大きな変化であろう。


ギターの大きな変化・成長とそれに伴う音楽性の変化は、かつてのドラマーであったOkajiを失ったことによる音楽的痛手に対するメンバーらの出した一つの答えであろうか。ギターの、当初予想だにしなかった奮闘ぶりが、従来のKORN直系の轟音激情耽美音楽を軸としつつ、その音楽性を補足しまたはその音楽性とは全く違う、今まで以上にプログレッシブ且つ知的・難解で、それでいて狂気をはじめとした人間の内面に秘めたあまたの感情を内包した音楽性をもたらした・・・。

もはやそれは、「音楽的にどうの」とか「この楽曲の出来は・・・」とかと軽々しく言えるようなシロモノではない。そんな表面的で穏当な感想を聴き手に抱かす余地がないほどに、楽曲や演奏はすさまじいエナジー・凄味に満ちている。怒り・慟哭・悲哀・哀愁・躁鬱・狂気さ・暗黒美・耽美さ・重さや、決して侵すことの出来ない崇高さ・荘厳さ・美しさの表現・対比に関しては世界的に見ても最高峰だろう。


やはり、その音楽性の象徴とも言うべきボーカル、Anzaの歌唱は筆舌に尽くしがたい。

聖女・天使とも言うべき美しさ・崇高さ・汚れのない神秘的で深遠な歌唱を見せたかと思えば、今にも自殺するのではと思える壮絶な慟哭や懊悩、苦しみや怒り、激情をまるで血反吐を吐くかのように歌い上げていく・・・。変幻自在と言うよりも、精神的病を抱えているかのような、まるで分裂症・多重人格のごとき様相を圧倒的な存在感と表現で魅せる彼女は、もはやボーカリストではないのかもしれない。美と狂気と暴虐とを演出する役者。歌という己が持つ一つの表現形態を使用しての彼女の舞台であると、そう感じてならないのだ。彼女が世界的に見ても孤高であり、このジャンルにおける最高の歌い手である所以である。

表題曲であり今作のハイライトである11曲目での歌唱・・・。その溢れんばかりのエモーションとダークさは表題の意味を魂で理解させてくれる。良きにしろ悪しきにしろ、聴き手に強烈なインパクトを残す。人によってはトラウマになりかねないだろう。確実に聴き手を選ぶが、求める人にとって最高の感動や緊張感がそこにある。


しかし、作品やAnzaの有す圧倒さ故に聴き過ごされがちであるが、それらの良さに反し気になる問題も少なからずあった。

まずは印象的すぎるAメロ・Bメロに比べるとサビのメロディが単調で印象に欠けることか。Anzaの歌唱故にごまかされている部分があるが、今後の要検討部分であろう。

それと、今作において様々な音楽的な試みが見られたがその凄みや完成度はともかく、その音楽性に関しては、ニューレイブ・プログレッシブへヴィーミュージック・ラウド・ミクスチャー・ポストロック・エレクトロニカといった新たな音楽性を見せるここ数年にあまた登場した若手のバンドに比較すると、もはやデビュー当初にあったような革新性や前衛さを感じにくくなっているのも否定できない。キツいいい方をするともう古典になりつつある、と言ってもよいだろう。前作の最終2曲のような挑戦的・前衛的な大曲が今作にも欲しかったところ・・・。

そして、依然「ドラマー交代の穴」が埋められていないこと。ギターが革新的な成長や新たな試みがかなりその穴を埋めたものの、そのことが皮肉にも「これでドラマーがOkajiであったなら・・・」と思わせてしまうのである。前作から叩いているサポートドラマーは、技術的には上手いと言えるのだが音作りに難がある。今作ではトライバルな要素やスピリチュアルな感が今までより薄れているが、その責はこの点に集約されているのではあるまいか。ドラマーの精進に期待したいところであるが、個人的にはOkajiに戻ってきてもらうか新たなドラマーを探した方が良いようにも思う。


今作で苦労しながらも王者としての風格を見せつけることができた。しかし、これからこそが、HPPの力量が問われるところであろう。










・アーティスト評価
歌唱力10 (↑)
作曲9 (↓)
編曲10 (→)
独創性10 (→)
安定性10 (↑)
10 (→)
総合10 (→)
熱中度10 (→)

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2008/02/02 23:11|アルバムレビュートラックバック:0コメント:2

コメント
どうなんでしょう?
バツ丸さんこんばんは。
今作は、バツ丸さんが1位にされていることもあり、僕も聴いてみました。正直なところ、マンネリ感の方が印象として強いですね・・・
まぁ、好みの問題もあるんでしょうけど、前作の方がバラエティに富んでいたと思います。何か一本調子ですし、お決まりのF言葉もあり、良点よりも、記事であげられている問題点が気になってしまいました。

先日2日に、ALHAMBRAのワンマンライブに参加してきました。
朝凪、光の海から始まり、1st・2ndのほぼ全部の曲を披露してくれましたので、大変満足のいくライブでしたよ。各演奏陣のソロや高速ユニゾンは、圧巻でしたね。YUHKIさんは、キーボードの要塞を使って、多彩な音色を使い分けてましたね。CDでエレギだと思っていた速いフレーズが実はYUHKIさんが表現していたりと、実際に見て分かる発見もありました。ARKSTORMのSasai氏も終盤、ゲストで参加し、ワルキューレ、誕生だけでなくKANSAS?のカバーでJunkoさんと素晴らしい掛け合い・ハーモニーを披露してくれました。次のライブは、浜松→新宿ということで、バツ丸さんがお住まいのところからは遠いのが残念なところです。
Mizu #/7nFIjMM|2008/02/05(火) 22:28 [ 編集 ]

確かに・・・
>Mizuさんへ

こんばんは。マンネリ感の方が強かったですか。

確かにそれは感じますが、個人的にはそれでも何か新しいことをしようとあがいているその姿勢を評価しましたです。ギターはかなり奮闘していたと思いますしね。問題なのは歌メロでしょうね。

前作6・7曲目のような壮大なプロぐれ曲がほしかったのは確かです。

ALHAMBRAのライブ行かれたのですか。それはうらやましすぎる。こちらはどうしても都合がつかず泣く泣く断念しました。

選曲も良かったようで。演奏はさぞやすごかったのでしょう。ギターに関してはドリムシ的にシンセがギターの音色で弾いてるかもと思えるところがありましたが、実際もそうでしたか。
ワルキューレの再現は観たかった・・・。

都合がつけばほんと行きたい。何故こない、というよりもこちらの問題か。
バツ丸 #-|2008/02/09(土) 01:19 [ 編集 ]

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