バツ丸のエンタメ問答

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映画評「陰日向に咲く」~原作がアレだからしてまあ・・・

・評価:40点
(宮崎あおいか岡田准一のファンは50点~60点程度?)





<あらすじは書きづらいので省略>


<感想など>

業界からは絶賛を受け、今年1月には慢性的な出版不況をあざ笑うかのようにミリオンセラーを達成した今作。発売直後からあまりの高評価ぶりもあり、私もためしに読んでみたのだが、世間での評価や売上に反し個人的には正直に言ってゴミ作品としか思えなかった。あまりにくだらなくて途中でやめてしまった数少ない作品という、自分の読書歴においても稀にみる問題作なのである。

余談になるが、私が以前勤めていた書店業界を辞めたのには、もちろん個人的な事情・会社の事情を含め数多くあるのだが、その内の大きなものとして、利益率の低さにより会社の体質が旧態依然か現代的なドラスティックかの両極端になりやすく、共に従業員個々人の「マンパワー」や「善意・良心」を基本前提としていることもあり就労環境が良くないことと、何より「クズみたいな商品」を「平然」と売って生きながらえているその現実に辟易したこととがある。既に業界を退いてだいぶ経つが、この作品の存在も改めて書店業界や文壇界、しいては今のエンタメ業界のレベルの低さや業界体質のどうしようもなさを痛感させてくれる作品であった。

話がそれたが、所詮そんなレベルの作品を映像化した作品であるので、「どうしようもない作品」となるのは当然の結果としか言いようがない。が、それでもその出来には残念と言うほかない・・・。


今作は作品に登場する一人一人を主人公とする短編を時勢関係なく同時並行的に描きつつ、各々の登場人物を他の人物の話に絡らませ、最後にはその各々の話が一つの全体像を描き収束するという典型的な群像劇である。のだが・・・。


原作を読んだ時点で分かり切っていたことではあるが、話もキャラ造形も薄すぎる。
作品を面白くするためにこのような話・キャラ造形に必然的になった、という感が全くなく、楽にお涙を誘うために安直に、作り手にとって極めて都合よく存在しているに過ぎない。感動の押し付けもいいところ。わざとらしさでぷんぷんしている。その最たるものが、岡田演じるギャンブル依存症のバス運転手の話だろう。借金の返済のため&貸主からの脅しもあり手を染めたオレオレ詐欺を通じて緒川たまき演じる老女と絡む話があるのだが、何で見ず知らずの、しかも自分をだまそうとしているやつのためにお金を工面するのか、実にあほらしい。特に今作の一番の泣かせどころであろう、岡田演じる役がこの老女の置手紙を読むところ~「私はいいお母さんでしたでしょうか?」的くだりはその最たるものだ。「うわぁ~、やっちゃったよ」としか言いようがない。



そういったウザさで満ちている反面、作中において重要となる、

・あおい様演じる役がなぜ伊藤淳史演じる役に惚れたのか
 (あの寒すぎるギャグも含めて)
・他にも岡田君演じる役が何故ギャンブルにはまるようになったのか
・三浦演じる役が何故疲れてホームレスになろうとしたのか
・モーゼは何故ホームレスになったのか


といった事柄に関してはことごとく説明が放棄されているから救えない。こういう作品は、デフォルメ化された極端な人間性・特徴を有す登場人物であれど、何らかしら「あるある、こんなこと」「居る居るこういう奴」「おれもそう思うよ」と思わせる・感じさせる部分を丁寧に丁寧に盛り込み、鑑賞者からの共感を誘ってナンボの作品のはず。出演者は業界を代表する実力者・人気者ばかりで揃えられ、実際各々がそれ相応の演技・魅力を見せている。にも関らずその殆どが印象に残らないのには、登場人物の基本設定や根幹をきちんと描かず、上辺だけのお泣かせ要素で繕ってばかりであるからだろう。こんな有様では共感も感動もできようはずもない。
登場人物が代われど、回想場面を多用した安易な表現手法も流れの悪さやうっとおしさに拍車をかけてしまっている要因だろう。登場人物が多いだけに尚のことだ。総じてうっとおしさと消化不良さと押しつけがましさしか感じるものがない。

ただ、落ちぶれたアキバ系アイドルとそれを支えるオタク青年との話は、本編とは関係ないという批判もあるが、個人的にあって良かったと思っている。確かに群像劇としては致命的であるのだが、上記今作の問題もあり、清涼剤的役割を果たしているこの話がなければ、より観るのが苦痛になったことだろう。

しかし、様々な問題がありながらも、それにふさわしい酷評にしなかったのは、やはり自分があおい様信者だからか。今回は2役を演じたわけであるが、髪型が変?という不満があったものの、鼻チューの場面や、最後浅草でおみくじを買う場面。娘Verの方では決め台詞である「明日はきっと晴れるね」の場面のところは悶絶しそうになった。母親役でのかわいらしさはもう犯罪である。酷い作品の中において彼女の存在だけは圧倒的に光り輝いていた。

とは言え、その童顔ぶりやかわいさもあり、娘役の設定である弁護士には見えないのが痛いところ。どう考えても司法修習生か弁護士事務所の新人OLさんだろう。

あと、久し振りに見た緒川たまきも相変わらず素敵で良い。もっと評価され&露出してもいいと思うのだが。


とまあ、かんばしい評価となりはしなかったものの、メイン出演者の熱心なファンで時間の余裕がある人なら観に行っても良いように思う。
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2008/02/09 18:37|映画評トラックバック:0コメント:5

コメント
初めまして。
こんばんは初めまして、ユキという者です。こちらは「歌姫バカ一代」時代の
終わりの頃から拝見させて頂いています。
音楽により興味を持ち始め、ジャンルや専門用語、色々なアーティスト、
作品について勉強を始めだしたときに「歌姫~」に出会い、今に至るまで沢山の
勉強をさせて頂いています。本当にありがとうございます。バツ丸さんの文章力、
分析力にはいつも感嘆させられるばかりです
これからも鋭く的確なレビューを期待しています。

長くなりそうですのでコメントを2つに分けさせて頂きます。
ユキ #-|2008/02/13(水) 19:21 [ 編集 ]

「陰日向に咲く」について
最初のコメントはご挨拶ということで、本題の映画についてコメントさせて
頂こうと思います。映画のレビューも度々読ませて頂いています。

私は原作を読まずあらすじをほとんど知らずに映画を観たクチです。
個人的な感想をひとまとめにしますと、
「9人の登場人物のエピソードや場面の繋ぎ方が強引。無駄だったり
説明不足のシーンが非常に多くとても荒削り。
でも、盛り込み過ぎな程多いシーンのなかに幾つかのきらりとひかる
素晴らしいシーンがある。
アンバランスで完成度はとても低いが、数は少ないものの何点かの
素晴らしいシーンと役者の芝居魅力により個人的には良作となりえた」
となります。

前置きが長くなってしまいましたが、バツ丸さんの文中の疑問
(といっては失礼かもしれませんが)に私なりの解釈的な答えを書かせて
頂きました。

・あおい様演じる役がなぜ伊藤淳史演じる役に惚れたのか
 (あの寒すぎるギャグも含めて)

「ダメなのに」全力でがんばる雷太の一途さに惚れた、のと鳴子は母性本能も
強いようですので情けない程に奮闘している彼を包みこみたいような、
可愛いようなそんな愛おしさを感じたのかな・・・と。
元々初めから鳴子自身気付かずにどこか雷太に惹かれる部分があったの
だと思います。だからあのくだらないネタをずっと何となくでも聞き続けて
いたような。恋に落ちる運命の相手だったのでしょうね。

・岡田君演じる役が何故ギャンブルにはまるようになったのか

本人の台詞にあるように元々「パチンコが好きだった」のが、距離の取り方を
見失ったまま母と死別し、その空虚感を埋めていたと解釈しています。

・三浦演じる役が何故疲れてホームレスになろうとしたのか

最初は額のなかの写真が示すように親子三人幸せな家庭だった。それが
次第に家族はすれ違い、そのまま妻は亡くなり、息子は自分(三浦)とも
母親とも心の合わせ方を見失い更にギャンブル癖まで発症し、もう手に負えない。
でも愛しているから捨てきれず余計に辛い。妻も息子も愛しているまま
自分の元から去ってしまった。
息子は帰ってくる可能性があるがもう待つことは疲れを通り越し苦痛になって
しまった。なら、いっそ全て自分の手で捨てて愛することをやめれば苦痛も
消えると思いたかったのではないでしょうか。

・モーゼは何故ホームレスになったのか

これはひどく説明不足ですよね;結局恋の為だったとはいえお笑いの才能も
無く、恐らく何をしても雷太=モーゼはダメなひとだったのでしょうね。だから
ジュピターも一緒にはなれたものの不幸にしてしまい、最終的に全てから
逃げ出しホームレスとなったのかな、など色々考えています。
でもここまで観る側に予測させないといけないのは映画としてダメですね。

宮崎あおいさんの演技を観たのは実は私は初めてでした。素晴らしいですね。
雷太に惚れた瞬間の愛しさが満ちていくアップの表情と「鼻にキス」までの
体のこなし・仕草、まさに「愛らしい」です。
間の取り方なども上手だし、日本の若い女優さんにこういう方がいてくれて
嬉しいです。バツ丸さんの絶賛される理由がよくわかりました。

非常識な長文、大変失礼しました;!ブログの更新楽しみにしています。では
ユキ #-|2008/02/13(水) 20:02 [ 編集 ]

お返事遅れて申し訳ありません
>ユキさまへ

はじめまして。書き込みありがとうございます。お返事遅れてしまい申し訳ありません。

「歌バカ」時代から継続してみてくださっている人も結構いるようで恐縮の限りです。

まあ、私の分析力・文章力はごみレベルですけどね。日々試行錯誤ですが、自分の非力さを思い知るばかりです。

「陰日向に咲く」関連のご意見ありがとうございます。

いや、そういう見方もあるのかと、意表を突かれた次第で。岡田君・三浦さん親子に関する説明は、確かにそうだと思います。

しかし、ご指摘のように、既に意見というよりも妄想に近いレベルの予測をさせるのは映画としてあかんと思います。想像することを楽しめる作品ではありませんしね。

モーセに関することは、全く分からないですね。

あおい様の演技、初めて観られたのですか。そこまでほめていただけると自分のことのようにうれしいです。

さりげないしぐさ、表情が本当にうまくて魅力的ですね。しかし、この映画での演技は彼女のベストではないですね。

もしよろしければ、「ユリイカ」「ただ、きみを愛してる」をご覧ください。

ダメブログではありますが、観ていただけると幸いです。
バツ丸 #-|2008/02/18(月) 00:52 [ 編集 ]

観てみます。
こんばんは、こちらこそお返事遅れてしまってごめんなさい;
いえ、バツ丸さんのレビューは読み易さにおいても郡を抜いて
いらっしゃいますし、本当にわかりやすくて勉強になります。
宮崎あおいさんのベストの演技、素晴らしいのでしょうね・・・
是非観てみたいです。お勧めの2作品、今度レンタルして
みようと思います。
それでは。
ユキ #-|2008/02/23(土) 00:21 [ 編集 ]

あとは・・・
テレビシリーズだと、
「純情きらり」「ちょっと待って、神様」がお勧めです。
バツ丸 #-|2008/02/26(火) 23:23 [ 編集 ]

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