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映画評「L change the WorLd」~本編映画よりは面白かったけど

・評価:60点





<あらすじ>

死神のノート、デスノートを使用し犯罪者を裁き続けることで新世界の救世主にならんとした夜神月との熾烈な対決に勝利するための布石(=自分の名前をデスノートに記入)をうったL(松山ケンイチ)。キラに勝利し一連の事件を解決させたものの、ワタリの命のみならず、その布石により自分の命をも後23日で失うこととなったこの時、タイのある小さな村が消滅する事件が起きる。世界を破滅へと導くこの事件のこと~いったいこの村で何が起こったのか~をLはまだ知る由もなかった・・・。

Lは残された時間をワタリに依頼のあった未解決事件の処理へと充てていたが、それも大方片付こうとしていたその時、彼の元へ「ワタリ宛ての荷物」が届く。しかしその中身は荷物などではなく小さな少年(福田響志)であった。

最初はそのことに戸惑うLであったが、徐々に打ちとけ、少年の身につけているペンダントの中にあるSDカードのデータから、彼が消滅したタイの村の唯一の生き残りであることが判明する。何かしらとんでもないことが起こっていると感じ始めたLのところに、今度は少女(福田麻由子)が訪ねてくる。彼女は非業の死を遂げた父から託された「あるもの」を持っていた。それこそが、タイのある小さな村で生じたこと核心を示すものであった。だが、その「あるもの」を求めている敵の動きは早く、刻一刻とLの元へと迫っていく。Lに残された命は後6日。Lにとって最後の事件、最後の凶悪犯との対峙が始まる・・・。



<感想など>

説明するまでもないだろうが、今作はLを主役とした実写映画版「デスノート」の「スピンオフ」映画である。監督は劇場版において、「デスノート」の劇場版としてどころか、ミステリー的な要素をはらんだ映画として全く評価できない駄作を完璧に作り上げた金子監督から、「リング」シリーズなどホラー作品の監督として著名な中田秀夫に変わっている。

そもそもの実写劇場版シリーズが原作とかけ離れていることもあり、それを土台として作り上げた完全オリジナルの今作に対し、原作では優れた運動神経や格闘技能を見せつけていたLの今作での設定が「体を動かすことが苦手な引きこもりくん(ニアみたいだな)」になっているのをはじめ、「原作との違い」云々とあれこれ指摘することに、もはや意味はないだろう。監督が代わっているので尚のことだ。あくまでデスノートの登場人物と世界観を体よく拝借して作り上げた「同人作品」ととらえ、観賞に臨むのが、あるべき正しい姿勢のように思われる。


実際、監督がホラー畑の人ということもあり、今作にはデスノートの特徴とも言うべき熾烈な頭脳戦やうっとおしいほどの、登場人物らによる長広舌はなく、至極穏当な「パニックサスペンス」に仕上がっている。前2作での興行的成功のおかげか、今作製作においては潤沢な資金が与えられたようだ。海外ロケや空港や駅を贅沢に利用した絵作りは、あくまで「邦画としては」の注釈がつくものの、なかなかに「がんばってるな」と思わせる迫力だ。「タイムリー」とも言える「ウイルス」を扱ったとっつきやすく楽しみやすい作風を含め、論理・構成・キャラ造形が破綻しまくりで、観ていて苦痛でしかなかった今までの2作品と比べると、娯楽作品としての完成度、面白みは格段に増していよう。

主役であるLを演じる松山の演技も安定している。この役をして有名になったこともあるのか、観ていてひしひしと感じ取れる「役に対する思い入れや誇り」がそうさせているのであろうか。しかし、まあこの役以外での彼の演技がロクでもないことが今作での演技をより良く見せているからかもしれないが・・・。
だが、やたらと甘いもの好きである原作での設定を、事あるごとに押し出す演出はもう少し何とかならなかったのだろうか。メリハリや息抜きの役割をこれにより果たそうとしている魂胆は理解できなくもないが、個人的には本編を圧迫しているように思えてならない。

それ以上に残念で理解できないのは、今作の根幹であり一番力を入れなければならないであろう「殺人ウイルス兵器」に関わる設定・話の展開の弱さか・・・。

「エボラ」の殺傷力に「インフルエンザ」の感染力を合わせたウイルスという設定の「アイデア」は良かったが、その具体的な特性~例えば潜伏期間が何日で発症してからどれくらいで死ぬか~などなど描写が至極いい加減なのだ。地球規模での集団自決装置としてウイルスを使用するならいざ知らず、あくまでウイルスを「兵器」として使用し、効果的に人を殺しつつ、そのことにより生き残った側が利益を得なければならないという「使用者側の絶対目的」がある中、上記のようにウイルスの特性があいまいなのは許されない。何故なら、そうでないとウイルスの使用者側も死にかねないからだ。現にちょっと引っ掻かかれたり、保菌者と接触したりするだけであっという間に感染して即死、ってな作中で多々見られた光景は、兵器としてあまりにお粗末すぎる。兵器にとって何よりも重要なのは破壊力や殺傷力ではなく、正確性と合理性、そして信頼性だ。この基本的な兵器論を作り手は全く理解していない。

そもそもウイルス開発と同時にそれに対する「ワクチン」を開発しておらず、それどころかそのことを分かっておきながらもウイルスを使用しようと試みる犯人たちの行動は、ウイルス兵器の常識をあまりに無視し過ぎている。鑑賞者をバカにするにも程がある。

結局こういった設定面での脆弱さが作品から緊張感を奪い去り、あほらしさを蔓延させる結果にしかならなかった。血反吐をまき散らしながら悶絶し、ご臨終としか思えなかった人々らがワクチン一本打ってもらったら何とか起き上がれるぐらいまでに回復、との描写はその最たるものであろう。そんなワクチンあるかい!!


このウイルスに関わる描写・設定の脆弱さは、福田演じるヒロインの描写にも悪しき影響を与えている。このヒロイン、中盤から終盤にかけて敵にウイルスを渡さないためにある行動をとる。上記「ワクチン」が開発されていない状況でこの行動をとることは、結局は敵の狙いである大量虐殺に手を貸していることにしかならないはずなのだが・・・。以前から父親に打たれていた注射によりウイルスの発症が抑えられているのもご都合主義すぎ。


題材も序盤の盛り上げ方も悪くなかっただけに、何でもっと核心部分における常識的・論理的な描写ができなかったのか・・・。


L以外の俳優についても簡単にコメントしておこう。

悪役を演じた工藤夕貴は、ほんと久しぶりに見たが、堂々とした存在感と演技ぶりは流石宮崎あおいの先輩といった所。以前よりもきれいになったいたし。

だが、南原清隆のFBI捜査官はありえんだろう。誰が選出したのか分からないが、ただただミスキャストと言うほかない。だいたい、デスノートを入手するためにLに接近とあるが、結局「何でそうするか」が全く描かれていなかったため、何のために存在したのだろうと最初から最後まで思い続けることとなった。

それと、金井勇太にテロリストの銃の専門家を演じさせるのもどうかと・・・。


意外な収穫は、テロリストの武闘派を演じた佐藤めぐみ。あそこまでマッドにせんでも・・・、との突っ込みはあるが、そのスレンダーな体型と端正なルックスが狂信的なテロリスト役を演じる上で非常に効果をあげていた。いや、こちらが思っている以上に幅広い役をこなせるようで、今後の活躍に期待が持てる。


とまあ、いろいろ書いたが、原作デスノートに対するこだわりがなく、細部の粗も気にしないパニックサスペンス作品好きの人であるのならお勧めといったところか・・・。
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2008/02/12 23:39|映画評トラックバック:0コメント:0

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