バツ丸のエンタメ問答

音楽・映画・本好きのためのよろずやブログ

ホーム 全記事一覧 << 前の記事 次の記事 >>

カレンダー 

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

ただいまのお時間 

最近の記事 

月別アーカイブ 

カテゴリー 

最近のコメント 

最近のトラックバック 

おすすめ書籍 



読書履歴! 









検索 

ブロとも申請フォーム 

この人とブロともになる

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。




--/--/-- --:--|スポンサー広告

映画評「魁!!男塾」~「なんか悪い予感がしてきたのう」があたったのう

・評価:40点
(男塾をリアルタイムで知っているファンの人は+10点くらい?)





<あらすじ>

武士道精神を継承する「真の日本男児」を育てることを目的とした全寮制の私塾、「男塾」。300年の歴史を有すこの塾は、古来より日本の各分野でリーダーとなった人材を多々輩出してきたとのこと。今は様々な伝説を持ち、半ば神格化されている江田島平八がこの塾の塾長として君臨し続けていた。

今年も、文武両道で無口な若者、剣桃太郎。根性だけが取り柄の不器用な男、富樫(照英)。野性児、虎丸(山田親太郎)。極道の跡取り息子ながらヘタレな秀麻呂(尾上寛之)らをはじめ、日本各地から様々な思惑をもったいわくつきの男たちが数多くこの塾の門を叩く・・・。しかし、彼らを待ち受けていたのは上官や先輩たちによる常識外のシゴキや恐ろしいまでの封建体質。だが、そんな中で一号生たちの友情・結束は強められ、成長していった。

そんな男塾であるが、かつて男塾に在籍していたものの、教官殺しにより追放となった伊達臣人率いる関東豪学連からの襲撃を受ける。男塾の面々との戦いは激しさを増したが、江田島により水を差され、後日、男塾最大名物である「驚邏大三凶殺」で決着をつけることと相成った。両陣営を代表する3人同士による死闘が今始まろうとしていた。



<感想など>

「キャプテン翼」「北斗の拳」「聖闘士星矢」「キン肉マン」といった数々の作品らと共に「週刊少年ジャンプ」の黄金時代を作り・支えてきた宮下あきら作の「魁!!男塾」。今の若者の間でどれほどの知名度があるのか分かりようもないが、とりわけ今作は個性的且つ破天荒なストーリーと世界観、異様に濃く魅力的なキャラクターと有無を言わせない作画の迫力をして当時の青少年達から絶大な支持を得、「北斗の拳」と並ぶ今尚語り草となっている伝説的作品だ。今回、アクション監督・俳優として知る人ぞ知る坂口拓の主演・監督・脚本により映像化されたのが今作である。


その破天荒な世界観やキャラクターの濃さもあり、そもそも映像化が極めて難しく(と言うよりも、普通なら誰もそうしようとは思わないだろうが)、さらにそのことにより往年の原作ファンから厳しい批判・批評を浴びせられることが明々白々な今作を映像化した坂口の挑戦心に対しては、何をさて置いても評価すべきものであると個人的には思う。

しかし、当然のことながら作品の出来や面白さに対する評価となると、話は全く別である。


「四凶殺」が「三凶殺」となったことを始め、原作と映画との違いは大きいところから小さいところまで数多くあるが、一番の違いは、一号生の主要キャラを軸としつつも男塾そのものを主役とし、それにまつわる闘いや友情が話のメインとなっている原作に対し、脇役の一人に過ぎない秀麻呂をクローズアップした彼の成長物語が話の軸となっていることであろう。闘いばかりでは構成しにくいであろう今作の映像化にあたり、この映画ならではの筋の通った作りは、個人的に良かったとは思う。


桃を演じた坂口、富樫を演じた照英をはじめ、松尾や秀麻呂といった脇役に至る違和感のないキャスティング、アニメ版でお馴染み千葉繁のナレーションとその彼による「民明書房」からの引用解説、男塾名物である「油風呂」や「喝魂旗」の盛り込みなど、鑑賞前にファンを始め多くの人が抱いたであろう作品の世界観やキャラクターの再現に関しては、当初の予想に反しかなり良くできていたと思う。男塾の(リアルタイムの)ファンである坂口の原作に対する強い想いをひしひしと感じ取れる。


ただ、「油風呂」に関しひとつ苦言を呈すとすれば、何故富樫がこれを達成した後に教官を入れる描写がなかったのだろうか? 原作と同様(但し、原作では秀麻呂がバックにある極道組織の存在を傘に来て富樫に入らせるのであるが)、「いい湯加減だ、てめえも入ったらどうだ」「ああ、てめえが入り終えたらな」的台詞があるにも関わらず、富樫が入り終えたや否や全く関係のない次の場面になってしまったのは理解に苦しむ。ここは偉そうにふるまった教官を無理やり油風呂に入れることで話の筋が通り面白さが増すはずだ。
(原作では富樫の後、秀麻呂が入れられる)

それと、キャスティングに関しては、虎丸を演じた山田親太郎だけは最悪。山田優の弟というだけで出てきたとしか思えない演技の下手っぷり。本来は実力・能力主義であるべき芸能世界が、それとは正反対の世襲・縁故世界となっている現実は、すでに呆れるという言葉すら生ぬるいダメダメさだ。


また、平田薫演じる女子高生エリカと富樫とのエピソードに関しては、ベタベタではあるが面白くはあったし、平田薫の「ポスト長澤まさみと言うべきかわいさ」を堪能出来もしたが、2時間程度と時間的な制約がある映画において敢えて盛り込む程の内容であったかと言うと、疑問。それだけでなく、懲罰房場面のグタグタさは今作のストーリー面での最たる失敗だ。


しかし、そんなことよりも今作において致命的なのは、今作における一番の見どころであり、アクション監督である坂口の手腕の見せ所でもある「アクションシーン」~当然のことながら「驚邏大三凶殺」のそれ~の出来がかなり悪いことである。

セットがチープなのはまだいい。しょうがないからだ。問題なのはアクションシーンが全く面白くないことである。

少し話がそれるが、こういう格闘アクション映画におけるアクションに関し、その出来の良いものに共通しているのは、リアル志向にしろそうでないにしろ、「リアルさと非リアルではあるがそれが故の娯楽性」とのバランスが上手くとれていることにある。「マッハ!!!!」や「トム・ヤン・クン」などは娯楽性は薄いが明らかなリアル重視であるし、典型的なアメリカンアクション映画的な主要人物同士の殴り合いなどは娯楽重視であるが、前者は凄さや迫力、後者は爽快さや面白さに秀でているという良点がある。

一つ一つの動きを見るにそれなりにいい動きをしているし、実際に殴り蹴っているところも素直に大したものだと思う。が、それだけだ。アクションとは単に身体的な凄さや「殴る・蹴る」を見せるに非ず。特に上記前者のリアル志向においては、それを通して「痛さ・暴力性」を表現できてこそナンボのもの。「あれ喰らったら痛いだろうな~、死ぬだろうな~」と思わせてこそナンボなのである。それは=運動神経や物理法則にしたがったアクションを見せることにはならない。別にそれに拘る必要もないのである。今作のアクションはその大事なことを忘れてしまっている。


冒頭でのチンピラVS桃における、恐らくコマ落としを利用したと思われるパンチ・キック。唯一原作での戦いの場を再現した「富樫VS飛燕」の、単に再現したことに頼り過ぎな淡々とした戦いぶり。「桃VS伊達」戦の原作における壮絶で鋭い闘いからは程遠い、リアルさとは程遠い「いかにもアメリカンアクション映画的交互交互のベタな殴り合い」・・・、すべてがつまらない。体を張ってこんなのを見せるのであれば、いっそのこと開き直ってCGをふんだん使用した方が良かったのではないかとすら思う。


正直に言って今作は、今なお原作が頭から離れない、この記事の見出しの意味を即座に理解できるような往年のファンがファンとしての義務やネタとして観に行く作品。男塾に興味のない人や男塾世代でない人が観る必要はない。

がんばっただけではどうにもならない、それがエンタメ世界なのだ。
スポンサーサイト




2008/02/16 23:41|映画評トラックバック:0コメント:0

コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://badtzmaru.blog34.fc2.com/tb.php/689-4b4c0019

プロフィール 

聴いた曲の履歴!! 



プレイリスト詳細

アクセスカウンタ 

,
・トータルアクセス



・ユニークアクセス





ランキングに参加しています。よろしければクリックしていただき、投票にご協力いただけたらと思います。

その他コンテンツ 

・バツ丸のヲタク拝見
・過去のレビュー
・以前の他事争論
・名盤紹介
・墓場に持って行きたい曲
・月別CD DVD購入&試聴記録
・アルバムレビューについての説明

リンク 

ブログ検索 

おすすめCD!! 

購入・試聴CD 











DVD・その他 

Copyright(C) 2006 バツ丸のエンタメ問答 All Rights Reserved.
Powered by FC2ブログ. template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。