バツ丸のエンタメ問答

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CDレビュー~孤高の仙人歌姫

●安藤裕子 「chronicle.」(DVD付) 評価:B+


amalogo111.jpg
(2008/5/21)

1. 六月十三日、強い雨。
2. HAPPY
3. 水玉
4. 美しい人

5. 海原の月
6. お祭り-フェンスと唱おう-
7. Hilly Hilly Hilly.
8. 鐘が鳴って門を抜けたなら
9. 再生

10. たとえば君に嘘をついた
11. パラレル
12. ぼくらが旅に出る理由
13. さよならと君、ハローと僕


<問題点・注意点>

1・個性的で技量のある歌唱に依存気味か?
2・歌唱に癖があるのでそれに慣れていないと聴きづらい
3・後半の楽曲がゆったりとしたものが多く且つ弱い
4・必殺の1曲がない


<安藤裕子ファンの人にとっては結構辛い文面となっています。>




組織・集団というものが大きくなってくると、必ずその中に組織・集団の主流の動きとは一線を隔すそれを見せる者が出てくる。音楽業界において数少ない上場企業であり、大手であり、商業主義的色合いの強いエイベックスにおいてもそれは例外ではない。以前所属していたFayrayや笹川美和、今尚所属しているOLIVIAや志方あきこ、そして今回レビューする安藤裕子はその代表的存在と言って良いのではないだろうか。

今作は、既に個性派シンガーソングライターとして確固たる地位を築き上げた彼女の通算6枚目にしてフルアルバムとしては4枚目となる作品。

業界や歌姫好きの間においては、極めて高い評価を得ている彼女。しかし、2・3作目と個人的にはあまり高い評価をしてなかったのだが、今作も彼女のアーティストとしての資質の高さや個性を評価しつつも、至極穏当な評価結果に収まってしまった。つまりは、他の個性派アーティスト程には魅力を感じない、評価できない、ということだ。


流石にフルアルバムで4作目であり、既に確固たる地位を築いているだけはあり、作風・世界観に関しては一つの完成形を見せているように思う。

女性の優しさ、怖さ、醜さ、強さ、弱さ、いやらしさといった様々なものを独特の歌唱・声質をいかしたファニーでどこか地につかない浮遊感や幻想さをして見事に表現している彼女ならではの「安藤ワールド」を堅持しつつ、より商業的な洗練さが加わり、2ndアルバムと比べるとだいぶ聴きやすくなっている。

それは、2ndアルバムが洋邦問わず代表的個性派シンガー各者からの影響を随所に感じたのに対し、今作が、モロにビートルズへのリスペクトが感じ取れる2曲目を筆頭に、6・70年代の音楽からの影響を大きく感じさせる点と密接な関わりがあるように思う。楽曲の構成に関しても現代的な作り込みはあまりなく、よりシンプルでナチュラルな方向へと行っているように見受けられるのは、このことを顕著に示しているのではないだろうか。

このシンプルな方向が影響したかどうかは分からないが、3rdアルバムではかなり気になった作為的に過ぎる歌唱も抑えられ、「歌唱と楽曲とのミスマッチ感」が大幅に減退したことは、個人的には非常に良かった。

7曲目までの、それこそ曲種が被らないと思える作品展開を聴くに、ほんと自由な環境で好きに楽曲を作れているのだなと思う。しかし、他の個性派にはない多様性を有しつつも、数秒聴けば安藤裕子の曲と理解できる個性・魅力を感じる点や、シンプルさ故の深みを見せているのは、彼女がカリスマシンガーとして熱狂的な賛辞を受けている大きな理由となっているのだろう。

しかし、繰り返すが、彼女の資質や個性の高さ・凄さを「それなり」評価した上で、やはり彼女を「高く」評価できない問題が、2・3作目と同様今作にもいくつか見受けられたのが気になった・・・。

シンプルな構成、多様な楽曲、どこをどう切っても安藤裕子らしさを感じ取れる個性(特に歌唱)・・・。それ自体は非常に素晴らしく、評価できることであるのだが。

作品構成面においては、前半に多様性と勢いある曲が集中し、後半ゆったりとした印象に欠ける地味な曲が多かったのが気になった。それと、過去の作品のレビューでも言っているが、彼女のような癖のあるアーティストで収録13曲は多い。もう少し収録曲を厳選するだけでも、かなり質が上がっただろうに。

それと、今作だけの問題ではないのだが、彼女は多様性がある反面、他の個性派アーティストと違い、「これだ!!」と言い切れる、アーティスト「安藤裕子」であることを雄弁に示す「必殺」の曲種がないように思う。まあ、2nd収録の「のうぜんかつら」や「ニラカイナリィリヒ」といった楽曲が恐らくそれにあたるのだろうが、この作品以降、この曲レベルに「高度に完成度・個性・面白み・歌唱との一体感」を感じさせる曲が個人的には見受けられない。極めて簡単に言えば、「こういうタイプの曲種を作り・歌わせれば日本有数」というのが彼女にはないように思う。同じレーベル所属のOLIVIAにしろ、彼女が影響を受けたであろうボニーピンクにしろ、CHARAにしろ、必殺の曲種というのが確立されている。彼女が典型的な商業主義的アーティストではない以上、このことは大きな問題のように思えてならない。何かが彼女には足りないのである。

ようは、多様性という個性を維持しながらもそれを超える何かを、楽曲・歌唱を通して今後だしていかなければということだ。それが出来ない限り、個人的には高い評価をすることはないだろう。










・アーティスト評価
歌唱力9 (↑)
作曲8 (↑)
編曲9 (→)
独創性9 (↓)
安定性7 (↑)
8 (→)
総合8 (↑)
熱中度6 (↑)


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2008/11/21 01:41|アルバムレビュートラックバック:1コメント:10

コメント
お久しぶりです。
安藤裕子のレビュー、TOPページの文字に出た時からチェックしててとても楽しみにしていました。
タイトル見て相当期待していたのですが今回もバツ丸さんは駄目だったようで残念です。特に7、11、12はかなり聴いてハマってたので。
安藤裕子の個性を出しながら聴きやすく、個人的には一番良かった1stアルバムに並ぶ出来だと思っています。
相変わらず曲の多さは気になりましたが。
このアーティストは彼女の世界観が合えばとことんハマるだろうし苦手な人はとことん受け付けないタイプだと思います。


ところで最近インディーズでsleep warpというアーティストを聴く機会がありました。Appleストアでのフリーライブを聴いたのですがなかなか個性的で良かったです。声質、雰囲気は持田香織+Chara、BONNIE PINK的テイストを加えた感じでしょうか。今年アルバムを出してます。良かったら聴いてみて下さい。バツ丸さんの評価を見てみたいです。


ここまで読んでいただきありがとうございました。また様々なレビュー楽しみにしています。
C.L.EveR #pwutJTUc|2008/11/22(土) 14:43 [ 編集 ]


はじめまして、初めてコメントをさせて頂く者です
(もう2年ほど前から閲覧はしていたのですが…)

実はバツ丸さんや歌姫ブログのリアノンさんの影響で
女性アーティストのアルバムをよく聴くようになりました
数あるレビューサイトの中でもよく参考にさせて頂いています

今回は私もファンである安藤裕子さんのレビューということで
レビュー予告の時から楽しみにしていました
個人的には♪1~♪3の流れと♪9「再生」♪11「パラレル」が特に好みで、
安藤裕子の良さを感じる良作だったと思います
ただ曲尺が長いものが多いので13曲は私にも長く感じました


何かとご多忙であるとは思いますが、
バツ丸さんの歯に衣着せぬレビューをいつも楽しみにしています
今後ともコメントさせていただくこともあると思いますが、
どうぞよろしくお願いします
Arthur Sonette #n6swGt96|2008/11/22(土) 20:57 [ 編集 ]

ちょっと違いますかね
>C.L.EveR さんへ

お久しぶりです。タイトル公開から少しお待たせしてしまって申し訳ありません。

彼女はアーティストとして高く評価してはいるのですが、最上の評価を与えるには、何かが足りないのですよね。「パラレル」は個人的にあかんかったです。

>このアーティストは彼女の世界観が合えばとことんハマるだろうし苦手な人はとことん受け付けないタイプだと思います。

私は世界観が嫌い、というわけではないのですよ。レビュー本編にあるように、必殺の、問答無用の曲種がないのが、個人的に大きな不満点です。

sleep warpはね・・・。教えていただきありがとうございます。ギター主軸のポストロック・ギターポップですね。これは・・・、非常に良いと思います。個人的にはRound table feat NINOにロックテイストを加味した感じがしますね。こういうタイプのものには弱い・・・。最近こういうお洒落で流れるようなメロディーラインの曲にはまっているのですよね。ちょっとCHARAさんも入っているような。


これは欲しい。お金に余裕ができたら欲しいですね。

あ、ところでC.L.EveR さんのブログ拝見しました。よろしければ相互リンクお願いしたいのですが・・・。
バツ丸 #-|2008/11/22(土) 22:54 [ 編集 ]

はじめまして
> Arthur Sonette様へ

はじめまして。ご来訪と書き込みありがとうございます。

リアノンさん経由ですか。個人的に彼からは多大な影響を受けております。この部ログの基本スタンスとしては、氏のブログの「裏ブログ」的内容にしたいと思っているところがあります。

この作品は良作に入ると思いますが、個人的に細かな点で気になるところが多かったです。どうにもツメが甘い。個性派ありますが、1曲をして際立つほどではなく、アルバムの収録曲数は無駄に多いですし、後楽曲の完成度も極まっていない・・・。

彼女単体を考えると十二分にいいのですけど、比較対象となる個性派アーティストに比べると、弱さが否めないのですよ。

レビューはめっちゃたまっていますけど、少しずつやっていこうとは思っております。今後ともよしなしにお願いします。
バツ丸 #-|2008/11/22(土) 23:02 [ 編集 ]

レビューありがとう!
ねえやんのレビュー、ありがとうございます。
じっくり読ませて頂きました。

なるほど、こう思われているのか~。という意味では参考になりました。

「必殺」の曲がないと言うのは、なんとなく分かります。

まぁ彼女の最大の魅力は圧倒的な歌唱力で絶唱するライブなので~。
と逃げてみる。(笑)
リアノン #-|2008/11/23(日) 09:27 [ 編集 ]

すんません
>リアノンさんへ

ははは、結構厳しい評価になってしまってすいません。

凄いアーティストであることはわかるのですけど、あと1つ何かが足りないのですよね、彼女には。

あと、楽曲が少し弱い。まあ、ライブでは凄そうですけど。

あ、ちなみに星村さんも結構厳しい評価になります。RYTHEMは高評価ですけど。
バツ丸 #-|2008/11/23(日) 19:49 [ 編集 ]

ありがとうございます!
sleep warpチェックされてたのですね。個人的には1stが一番好きです。曲数もちょうど良いです。


是非リンクお願いします!
とは言ってみたものの相互リンクした事無いのでよく分からなかったりします。どうすれば良いのでしょうか?(汗
C.L.EveR #pwutJTUc|2008/11/24(月) 03:08 [ 編集 ]

どうなんでしょ
>C.L.EveR

チェックしました。金銭的に余力が出来ればほしいです。

相互リンクに関しては、恐らく右サイドバーか左サイドバーの基本プラグインのところにリンクバーがあると思うのですが・・・。

オリコンブログのやり方は分かりませんね。申し訳ない。

たぶん、オリコンブログのヘルプのところ、http://blog.oricon.co.jp/manual/category_2/#side

にあるようなので、見てください。
バツ丸 #-|2008/11/26(水) 22:43 [ 編集 ]

分かりました。
今夜やってみます。相互リンク宜しくお願いします。
C.L.EveR #pwutJTUc|2008/11/27(木) 08:57 [ 編集 ]

リンク貼れました!
ありがとうございました。宜しくお願いします!
C.L.EveR #-|2008/11/29(土) 00:48 [ 編集 ]

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